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土地の図面が必要な時とは?図面の取得方法や種類について

不動産を売却するときなどに、土地の図面の提出を不動産会社に求められることがあります。しかし、普段不動産などに疎い一般の人にとっては、土地の図面をどのように取得したらいいのかよくわかりません。またどのような図面が自分の土地に作られているのかよくわからないこともあります。
一口に土地の図面といっても、その種類はいくつもあります。どの図面が必要になるのかを理解してから取得しにいかないと、間違った図面を取得して、手間と手数料を無駄にすることにもなりかねません。この記事では、土地の図面の種類や、どんな時にどのような図面を求められるのか、それから図面を取得する具体的な方法についてみていきます。

土地の図面の種類はいくつかある

インターネットが発達してから、誰でも簡単に土地の地図をネット上で手に入れることができるようになりました。プリンターがあれば簡単に印刷できることから、図面などわざわざ入手しなくてもいいのではないか、と思う人もいるようです。
しかし、不動産取引などで使うための図面というのは、一般的に私たちが使っている地図とは別の法律的な裏付けのある公的な図面のことです。公的な土地の図面には、土地の形や大きさだけではなく、境界線や地番などが明確に記されています。公的な土地の図面には次にご紹介する5種類があります。それぞれどのようなものなのか見ていきましょう。

地図

地図というと、子供のころから学校の社会で習ってきた地図を見ればいいじゃないか、そう思う人もいることでしょう。確かに私たちは子供のころから地図の見方を習っていますし、インターネットでグーグルマップなどで地図を簡単に検索することができます。しかし、公的な図面である地図は私たちが学校で勉強してきて、インターネットで簡単に検索できる地図とは違います。
この場合の地図は不動産登記法14条で定められた地図で一般的な地図と区別するために「法14条地図」と呼ばれます。法14条地図には詳細な地籍調査によって確定した境界線が記載されています。境界線の精度が最も高く、境界杭が抜かれてしまうなどして境界線がわからなくなってしまってもこの地図から復元することが可能です。

公図

法14号地図を作成するために境界線を確定するための地籍調査というのは昭和26年から行われていますが、実は平成28年までの進捗率は52%までにとどまっています。特に都市部においては24%しか終わっていません。そこで法14条地図に準ずるものとして地図に準ずる図面である公図が使われています。
公図とは明治時代の地租改正によってつくられた図面です。測量技術も現代の技術と比べると未熟な時代に作られたものなので、境界線の精度や正確性は法14条地図に比べるとかなり低いものになっています。大まかな土地の形状が記載されていて、筆ごとに地番が記載されています。
しかし、明治時代の測量技術で作られた図面なので、実際の土地の面積や形と大きく違っていたり、隣の土地の境界線と矛盾していることが多くあります。公図をおおよその目安として使うことはできても、土地の売買などを行う際には測量が必要になる場合が多いのが現状です。

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地積測量図

地積測量図というのは、土地の面積を測った図面です。すべての土地にあるものではありません。土地の面積を正確に測る必要がある場合にのみ造られます。土地の正確な面積が必要になる場合というのは、分筆と地積更生を行う場合です。基本的にはすべての土地に分筆と地積更生を行っています。
こちらは法務局で保存されている図面ですが、昭和52年に法律が改正される前には境界線を記載する義務がありませんでした。そのために、ただ単に土地の面積のみが記載されいるだけで、どこからどこまでの面積なのかがわからない地積測量図も多くあります。
また、平成17年以前は分筆する部分だけを測量して、残りの土地の面積は引き算で求めても認められたために、正確性に疑問が残る図面が多く存在します。
現在、最新の技術で測量された地積測量図はGPSによる世界基準の座標による境界線を記載することが義務付けられているので、境界線の復元が可能なほど精度が高いものになっています。地積測量図を取得するときには、どのような方法で測量されているものか、作成された時期に注意しましょう。

 

現況測量図

現況測量図というのは、土地の所有者の主張する境界線に基づいて行われた測量によって作成された図面です。面積や土地の形を正確に知るための測量としての正確性は高いものですが、隣の土地の持ち主の立会いのもとで境界線を確認しているわけではありません。土地の所有権を確定した上での面積確定という意味での信頼性はあまりありません。ハウスメーカーなどが家を建てるときには、現況測量図がよく使われます。

確定測量図

確定測量図というのは、隣の土地の持ち主の立会いの下で境界線を確定して、両方の土地の持ち主が押印した境界確認書を作成する測量に基づいて作られた図面です。境界線について最も正確な記載がされているもので、現在の土地取引ではこの確定測量図を作成することが求められるようになっています
境界線を確定するための測量には、一般的な測量と、官民立ち合いの測量があります。私有地や国有地に面している土地や、土地や水路など公有地との境界線を確定するためには官民立ち合い測量が必要になります。費用は一般測量が45万円程度、官民立ち合い測量が80万円程度必要になります。測量の費用は、土地を売買するときには売主が負担することが一般的です。
{
・公的な図面は5種類
・最も正確なのは地図
・不正確な図面もある
}

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土地の図面が必要になるのはどんな時か

土地の公的な図面にはこのように5つの種類の図面があります。普段は、インターネットで地図を検索することはあっても、公的な図面を見る機会というのは一般の人にはほとんどありません。この図面が必要になるのはいったいどんな時なのでしょうか。ここからは土地の公的な図面が必要になるのはどんな時なのか見ていきます。

不動産取引

土地や建物を売買するときには、必ず土地の図面が必要になります。土地の価格というのは立地や用途のほかに、面積によっても変動するので、価格を決定する上で土地の図面は欠かすことができないものです。
しばらく前までは、登記簿に記載されている公簿面積での売買が可能でしたが、公簿面積が公図に基づいているもので、正確ではないことも良くあります。そのために最近の不動産売買では必ず確定測量図を求められることが多くなりました。境界線トラブルを予防するために境界確認書を添付したものを求められることが多く、測量していない土地を売買するためには、隣人に協力してもらって測量する必要があります。

土地の評価が必要になったとき

相続税の税額を正確に算出するなど、土地の評価が必要になることがあります。このようなときには現況測量図で形状や面積を算出します。

土地の分筆

大きな土地を小さく分けて登記しなおすことを分筆といいます。平成17年3月に施行された新不動産登記法及び関連法により、土地を分筆するときには、すべての土地について隣の土地の持ち主との間の境界線確認書の作成が義務付けられています

寄付・払い下げ・物納

土地を寄付したり、公的な土地を民間に払い下げる場合、税金の代わりに土地を物納する場合にも土地の図面が必要です。この場合には、土地の正確な面積を算出して評価する必要があることと、売買と同じように土地の所有者が変更になることから、境界線確認書付きの確定測量図が必要になります。
測量していない土地の場合には、確定測量図のための測量にはかなり長い時間が必要になります。相続税の納税を土地の物納で行う場合には、土地の現状と測量図、登記簿が一致していなくてはいけません。被相続人が存命のうちに測量に着手しないと間に合わないこともあるので注意しましょう。

近年では図面だけではなくその都度、測量を求められることもあるので要注意

2.1から2.4まで見てきたように、不動産に関する手続きを進めるときには、土地の図面が必要になることが普通です。しかし、公図や現況測量図では土地の境界線や面積が正確ではないことも多いのが実情です。
そこで近年では境界線を確定するための測量を行ったうえで、境界線確認書を添付した確定測量図の提出が求められることが多くなっています。境界線を確定するためには、長い時間をかけた測量と、隣人の協力が必要になります。土地の売却や相続税の物納を考えている場合には、早めに動き始めたほうがいいでしょう

ご近所トラブルで土地の売買を断念することも

最近の土地の売買では、買主や仲介業者が購入後の境界線トラブルを避けるために、売主に境界線確認図を添付した確定測量図の提出を求めることが多くなりました。しかし、境界線を確定するためには、ご近所の人の協力が欠かせません。土地の境界線を確定させるためには、両者の印鑑が必要になるからです。
普段からご近所トラブルを抱えていたり、隣の家の人と仲が悪いと、境界線の確定のために協力してもらえないこともあります。ご近所トラブルで土地の売却を断念する、ということも実際にあるので、普段からご近所づきあいには気を付けるようにしましょう。
{
・図面は不動産関連で必要
・近年では測量も求められる
・境界線確定は隣人の協力が
}

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土地の図面の取得方法について

土地の図面の提出を求められた時に、自分が持っている土地にどのような図面が作成されているのか、よくわかっていない人も多いことでしょう。どのような図面があるのかは、図面を取得してみればすぐにわかります。土地の図面を取得するにはどうしたらいいのでしょうか。ここからは土地の図面の取得方法についてみていきましょう。

図面を取得できる場所

土地に関して公的に登録されている図面は全て法務局で取得することができます。インターネットで取得できるものもありますが、全ての図面のデータ化が完了しているわけではありません。
インターネットからは取得できないものも多くあります。法務局の窓口へ行ってしまったほうが確実でしょう。法務局の窓口で申請書類に記入すれば誰でも取得することができます。これは、土地の持ち主や権利関係者だけではなくて、誰でも取得することが可能です。
土地の登記簿謄本は全国どこの法務局からでも取得が可能ですが、図面は土地のある場所の管轄の法務局でしか取得することができません。図面は自分が持っている土地以外の土地のものでも取得することが可能なので、隣の土地や道路との位置関係などを調べたいときには、周辺の図面をすべて取得することもあります。

管轄の登記所を調べる方法

自分が今住んでいる土地ならどこの法務局に行けばいいのかわかるでしょうが、相続などでよくわからない遠方の土地を取得してしまった場合などには、管轄の法務局がわからないこともあるでしょう。図面の取得は、管轄の法務局でしかできないので管轄がわからない場合には、調べる必要があります
管轄の法務局を調べる方法は電話とインターネットがあります。電話は近くの法務局に電話をして、図面が欲しい土地の住所を伝えれば管轄の法務局がどこなのか教えてくれます。
インターネットの場合には、法務局のホームページに全国の法務局の住所と電話番号が記載されているので、そちらを見ればわかります。

取得にかかる手数料

法務局で図面を取得するためには、手数料が必要になります。手数料は次の通りです。

取得方法1通当たりの手数料
窓口で申請して受け取る450円
オンラインで請求して郵送で受け取る450円
オンラインで請求して窓口で受け取る430円
インターネットでデータを取得365円

インターネットでデータで取得するのが最も手数料が安くて済むのですが、データとして取得できる図面がまだ少ないという現状があります。窓口まで行ってしまったほうが、わからないことは職員の人にすぐに質問できることと、確実に取得できるので、窓口へ行くことをお勧めします
手数料は1通当たりの値段です。隣の家や道路等の図面はそれぞれ別に申請して取得する必要があります。手数料は1通ごとに別途必要になります。周りの土地の図面をすべて取得しようとしたら、かなりの手数料が必要になることもあるので注意しましょう。

取得する前に準備するべきこと

法務局で土地の図面を取得するときには、印鑑や身分証明賞などは必要ありません。しかし事前に調べておかなくてはいけないことがあります。それは土地の所在地と地番を調べておく、ということです。
住所をそのまま書けばいいじゃないか、という人もいるでしょうが、実は住所と、登記簿の地番は違います。図面を取得する場合には、正確な地番が必要になるので注意が必要です。住居表示と地番が違う場合には、登録済証や建築確認通知証、登記識別情報通知書で確認することができます。
もしもこれらがわからない場合には、法務局にあるブルーマップという地図で確認することができます。もしくは職員の人に住所を伝えればブルーマップで調べてもらうこともできます。地番がわからなくても、管轄の法務局へ行けば何とかなるので、まずは法務局の窓口へ行ってみましょう。
{
・図面は法務局で
・管轄の法務局のみ
・正確な地番が必要
}

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土地の図面の取得は簡単

不動産関係のお仕事をしている人でなくては、普段、土地の公的な図面を見る機会等はありません。土地の売買などで図面の提出を求められてしまった場合には、どうしたらいいのかわからなくて戸惑う人も多いことでしょう。
しかし、土地の図面の取得は意外にも簡単に誰でもできることです。わからないことがあったら、法務局の職員の人に質問すればわかりやすく教えてもらえるので、安心して法務局へ行ってみましょう。