法人が土地を売却した時にかかる税金|個人との違いや売却のポイント

不動産を売却した際には各種税金が課税されますが、個人と法人ではやや扱いが異なる部分があります。土地の売却で利益を得た場合、利益に対して税金がかけられるのは仕方ないことですが、事前にどれくらい課税されるかを知り、税金分も含めて利益を計算することが大切です。
税金も費用と考えて計算することで、売却計画も立てやすく、納得した金額でスムーズな売却も実現しやすいでしょう。法人での不動産売買、特に土地の売却ではどのような税金がかかるのかを知り、正しい理解を持って売却活動を進めましょう。
目次
1. 法人が土地を売却する際にかかる税金
2. 土地を売却する際に消費税は掛からない
3. 所得税の算出方法は個人の場合と異なる
4. 土地の売却を成功させるためのポイント
5. 土地売却時の税金についてしっかり確認しておこう

1. 法人が土地を売却する際にかかる税金

土地を売却した際に税金がどれくらいかかるかを知るためには、まずは売却時に発生する税金の種類を理解する必要があります。土地の売却では利益が出た分に課税されるのはもちろん、売却を行うだけでも発生する税金があります。
個人と法人ではどのような点に違いがあるのかに注目して、土地売却にかかる基本的な税金の種類を知っておきましょう。

1.1 売却時にかかる税金は個人と同じ

個人と法人では税金の区分は異なりますが、発生する税金はほとんど同じです。例えば不動産の売買金額に対してかかる印紙税売却時に利益が出た場合の譲渡所得税などは、個人法人に関係なく課税されます。また、売却に伴い不動産業者や行政書士を利用した場合、それらの手数料に付随する消費税がかかることも覚えておきましょう。他にもかかる税金はありますが、印紙税、譲渡所得税は個人も法人も変わらず課税されます。

1.2 税金額の考え方も個人と同じ

課税される税金額の考え方も個人と法人では共通しており、利益が大きいほど課税額も大きくなります。印紙税は売却時の価格によって決定するため、金額に応じて固定して増額されますが、譲渡所得税の場合は利益が出たかどうかがポイントです。
仮に高い価格で売却できても、売却によって利益が出ていない場合は、譲渡所得はなしとみなされ、非課税となります。
{
・税金の種類はほぼ同じ
・税額の考え方も基本は同じ
・一部例外あり
}

2. 土地を売却する際に消費税はかからない

不動産売却時には、不動産業者や行政書士を利用する場合、手数料部分に消費税がかけられます。しかし、土地は消費税なしで売却でき、これは個人でも法人でも共通しています。理由は、土地は消費の対象ではないからであり、土地を売却した場合はもちろん、購入した場合でも消費税の対象にはなりません。
ただし、消費税がかからないのはあくまで土地の売却であり、不動産取引全体で不要なわけではないため、注意が必要です。不動産取引の中には、消費税が発生するものもあり、金額が大きいだけに税額も大きくなりやすいため、何が課税対象になるかも知っておきましょう。

2.1 建物部分は課税対象

土地の売却は消費税は非課税ですが、建物は課税対象です。建物は消費するものであり、付加価値があることから、消費税の課税対象になっていることは覚えておきましょう。建物単体で売却する場合はもちろん、土地と一緒に売却する場合も、建物部分に限って消費税が発生します。
例えば土地2,000万円、建物1,000万円の不動産を売却する場合、建物部分にのみ消費税が発生するため、建物の価格は1,080万円です。消費税だけでも高額になるケースが多いため、建物も一緒に売却する際には、注意しなければなりません。

2.2 個人は両方非課税

不動産売却では建物部分のみ消費税が課税されますが、これは法人の売却に限られます。個人の場合は、建物も土地と同様に消費税は非課税のため、税負担は少ないです。これは個人での売買は、付加価値としての消費を目的とせず、主に居住を目的にしているからです。
簡単に言えば事業用か居住用かで建物の用途で付加価値が変わり、事業用の場合は消費税が課税されると考えましょう。そのため、個人であっても個人事業主が事業の範囲で建物を売却する場合には、法人同様消費税が課税されるため、注意しなければなりません。
{
・土地は消費税非課税
・建物は消費税課税対象
・個人は建物も非課税
}

3. 所得税の算出方法は個人の場合と異なる

土地売却では個人と法人で発生する税金にそれほど大きな違いはありませんが、所得税は別です。個人と法人では所得税の考えが大きく異なり、そもそも法人の場合は法人税と区分から違っています。どちらも所得に対してかけられる税金という点は共通していますが、計算の方法や考え方は違います。所得税と法人税ではどのように違うのかを知り、これが土地の売却にどのように影響するかを考えましょう。

3.1 総合課税で計算

所得税を計算する際には、複数の所得を合算して課税額を決定する総合課税と、特定の所得を別にして計算する分離課税があります。土地売却で得た利益は譲渡所得に該当し、個人なら分離課税方式で計算しますが、法人の場合は総合課税で他の所得と合算して計算します。
そもそも分離課税方式が採用されているのは、譲渡所得は大きくなりやすく、総合課税方式で計算すると、税負担が増えやすいからです。そのため、不動産売却に伴う譲渡所得をはじめ、金額が大きくなりやすい退職所得と山林所得は分離課税方式で計算されます。
しかし、法人の場合はすべての所得を合算し、全体で会社の損益を出すのが基本のため、所得の区分に関係なく総合課税方式で計算します。所得税と法人税の大きな違いはここにあり、通算で考えるのが法人税の特徴と考えましょう。

3.2 会社の利益が出ると課税対象

譲渡所得に対しての課税は、利益が出た場合に限られますが、法人の場合は譲渡所得単体で見ず、会社全体の利益で見て考えます。譲渡所得で利益が出て、さらに会社全体でも利益が出ている場合は、課税対象です。法人税は全体の所得で利益を計算するため、課税対象になるかどうかは、会社の経営状態によって大きく異なります。
基本的には経営状態がよいほど課税されやすく、利益が多い分課税額も膨らみやすいと考えましょう。また、会社全体で利益が出るかどうかが課税のポイントになるため、仮に譲渡所得がマイナスでも、その他の所得でカバーしてプラスになるなら、プラス分が課税の対象です。

合算して損益なら非課税

法人ではすべての所得を合算して考えるため、トータルでマイナスなら課税の対象にはなりません。土地売却でどれだけ利益を上げていても、他の所得がマイナスで相殺される場合は、非課税になると考えましょう。法人税がかかるかどうかは、会社の利益がいくらあるかに影響され、所得単体で見て考えるわけではありません。
土地売却の譲渡所得は、売却価格から取得費と売却時の諸費用を差し引いて計算し、個人ならプラスになった分がすべて譲渡所得税の課税対象です。しかし、法人の場合、仮に譲渡所得でプラスが出ても、全体でマイナスなら課税の対象にはならないため、会社の利益が出るかどうかが、課税対象の分岐点になると考えましょう。
{
・法人税は総合課税
・個人は分離課税
・会社の利益が出ると課税
}

4. 土地の売却を成功させるためのポイント

土地を売却した場合、利益が大きくなると課税額も増えますが、売却するなら少しでも高値で売ることを考えなければなりません。税金が増えるからと安値で売ると当然利益は縮小し、損をします。利益が出ると確かに税金は増えますが、それ以上の増収が見込めるため、まずはいかにして高くで売れるかを考えなければなりません。
土地を売却する際にはポイントがあり、それを守って売却活動を進めることが大切です。同じ土地でも売り方次第で売却の価値や売却活動のスムーズさは異なるため、事前準備を徹底して、上手に売却しましょう。

4.1 土地の詳細情報の確認

土地をスムーズに売却するには、対象の不動産の情報を詳細まで把握することが大切です。土地の価値はもちろん、性質や周辺の環境、建物がある場合は建物の価値なども把握して、不動産全体への理解を深めておきましょう。
不動産の売却は査定から始まり、詳細な情報を確認してから、売却活動を進めます。査定の段階で情報が集まっていないと、情報収集から始める必要があるため、売却までに時間がかかってしまいます。また、正しく理解を深められていないことで、売却時に不利な条件を飲んでしまう可能性もあるため、適正価値を把握し、細部まで理解を深めてから売却活動を進めましょう。

測量をしておく

土地の詳細な情報を知るには、事前に測量をしておくのもおすすめです。測量によって土地の面積や状態を正しく把握することができ、売却活動もスムーズに進めやすいです。土地を売却する場合は、最初に測量から始め、これだけで1週間、あるいは数週間程度かかることも少なくありません。
周辺の土地との境界線が分かりづらい、あるいは土地自体が大きい場合は、測量だけでかなりの時間を取ってしまうため、事前に済ませておくとスムーズに売却できるでしょう。

4.2 適正価格の設定

土地を売却するなら、少しでも高値で売りたいと考えるのが普通ですが、あまりにも高値を設定すると買い手がつかず、いつまでも売却できません。スムーズに売却するには、土地に見合った適正価格を設定することであり、高望みしすぎないようにしましょう。
もちろん、早く売りたいからといって、価格を下げ過ぎるのも禁物で、買い手がつき、かつ売却で利益が得られるラインに設定することが大切です。価格の設定は重要なポイントであり、損得を分けるのはもちろん、金額次第で契約のスムーズさも違ってきます。
土地の適正価値を知って価格を設定するだけではなく、不動産業者とも相談し、最適な価格を探ることが大切です。

4.3 適切な業者と契約

スムーズに土地を売却したいなら、不動産業者に仲介を依頼するのがおすすめです。しかし、どの業者でもよいわけではなく、売却したい土地に合わせた適切な業者を選ばなければなりません。同じ土地の売却でも、業者によって売却価格や売却までの期間が異なることは多いです。
これは業者ごとに得意分野が違うからであり、スムーズかつお得に売却したいなら、業者の得意分野を見極めることが大切です。居住用向け、事業用向け、あるいは都心、地方での土地売却に強みがあるなど、業者ごとに特徴は違うため、手持ちの土地に合わせて利用する業者を選定しましょう。

専任媒介契約がおすすめ

不動産業者に仲介を依頼する場合は、専任媒介契約を結ぶのがおすすめです。媒介契約は「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3つに分けられ、それぞれで特徴が異なります。一般媒介契約は複数の不動産業者と媒介契約を結び、かつ個人でも買い手を探して売却活動を行えます。
売却の選択肢が増える分、不動産業者が売却活動に力を入れてくれない可能性が高く、スムーズに売却できない場合が多いです。一方専任媒介契約の場合は、利用する業者を1つに絞って媒介契約を結ぶため、不動産業者に積極的に活動してもらいやすいです。
業者は1つに絞るものの、買い手を探して売却活動を行うことは可能なため、選択肢はある程度残して売却先を検討できます。専属専任媒介契約だと、すべての売却活動を不動産業者に委託するため、楽な反面、選択肢が狭くなりやすいです。専任媒介契約がもっともバランスに優れているため、スムーズかつお得に土地を売却しやすいでしょう。

相性が悪い場合は業者を変える

得意分野を見極めて業者を選定することが大切ですが、分野に強みはあっても相性が悪い場合もあります。土地の売却は数カ月から長い場合で1年以上かかるため、スムーズに売却活動を行うためには、業者との相性は重要です。
相性が悪い業者を利用し続けても、成果が挙げられない可能性も高いため、ある程度のところで見切りをつけて、別の業者を利用しましょう。利用する業者を変えるだけで、売却までスムーズに進められることは多く、ストレスもなく売却活動を行えます。
土地の売却だけに限らず、不動産売買は業者との相性が非常に重要なため、合わないと感じたらすぐに業者を変え、よりよい業者を見つけることが大切です。

4.4 一括査定で業者を選定しよう

利用する業者を上手に選定するには、一括査定サイトの利用がおすすめです。イエウールなら全国1,600以上の不動産業者と提携しているため、手持ちの土地に合った業者を見つけることができます。最大6社までの同時査定も可能で、土地の価値も正確に判断しやすいため、積極的に利用して売却活動をスムーズに進めましょう。
【導入リンク:イエウール
{
・土地情報を正確に把握
・適正価格の設定
・業者選定は最重要
}

5. 土地売却時の税金についてしっかり確認しておこう

土地の売却時に発生する税金は複数あり、個人と法人で異なる部分もあります。法人の場合は、すべての所得を合算して利益を計算するため、土地売却の譲渡所得だけで課税されるとは限りません。しかし、譲渡の際に発生する税金もあるため、それらも含めて利益を計算し、本当に損がないことを確認してから売却することが大切です。
スムーズに土地を売却するには、相性のよい不動産業者を選定することが大切なため、利用先をしっかり吟味し、心強い味方を得て、上手に土地を売却しましょう。

5.1 イエウールの一括査定で優良な不動産業者を探そう

優れた不動産業者を探すには、一括査定のイエウールがおすすめです。イエウールは全国1,600社以上の不動産業者と提携しており、厳選された業者ばかりのため信用度も高いです。簡単60秒で査定もできるため、まずは不動産の価値を知り、よりよい業者を見つけて土地をスムーズに売却しましょう。
【導入リンク:イエウール
{
・売却時の税金の確認
・不動産業者の選定
・イエウールを活用しよう
}