アパート経営にはいくらかかる?費用と適切な売却時期を徹底解説

アパート経営に興味を持っている方にとって、どのくらいの費用がかかるかは重要なポイントの1つだと思います。実際、物件の取得や経営を安定的に行うためにはさまざまな費用が必要です。まずはアパート経営を始める際に必要な自己資金の目安を把握したうえで、必要となる費用と費用を安く抑えるための方法、さらにアパートの適切な売却タイミングについて解説します。

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1. アパート経営を始めるのに必要な自己資金の目安

「アパート経営は自己資金ゼロでもできる」といった謳い文句を目にすることがありますが、果たして本当にそうでしょうか?ここではアパート経営における自己資金の目安と、チェックしておくべきポイントをご紹介します。

1.1 自己資金の目安は総費用の3割

アパート経営に必要な物件の建築・購入には、金融機関から融資(アパートローン)を受けるケースが一般的です。金融機関からの融資が下りれば、自己資金をできるだけ使わずに物件を取得することが可能です。一般的にアパートローンの融資額は、物件価格の8〜9割程度となることが多く、残りは自己資金で賄う必要があります。
また、アパートを取得するためには金融機関に支払う事務手数料や保証料、仲介手数料、登録免許税、火災保険料、不動産取得税などの諸費用が物件価格の7〜10%程度かかります。これらの費用も考慮に入れて、アパートを取得する際にかかる総費用の3割程度の自己資金を準備しておくことが望ましいです。

1.2 ローンの審査に通るために

アパート経営の多くは金融機関からの融資を前提としているため、ローンの審査が通るかどうかは大切なポイントです。アパートローンは住宅ローンと異なり事業性ローンであるため、融資を受ける人の返済能力だけでなく、事業の将来性や本気度も重視されます。
ローンの審査を通りやすくするためには、自己資金を多めに準備しておくことです。自己資金が多ければその分借入額は少なくなりますし、事業に対する本気度という面でも金融機関の心証が良くなります。審査に不利にならないためには、物件価格の1割程度の自己資金が必要です。
また物件の収益性も重要です。物件の収益性はアパートローンの返済能力に影響を与えるため、収益性の高い物件ほど審査に通りやすくなります。さらに資産価値が低下しにくい物件を選ぶことも大切です。建物の劣化により、物件の資産価値は時間の経過とともに低下していくのが一般的です。しかし、駅から近いなど立地条件がよい物件を選ぶことで資産価値の低下を最小限に抑えることもできます。また中古物件を購入する場合は、リフォームを行い時代にあった外観や住宅設備にすることで資産価値を維持することが可能です。

1.3 フルローンやオーバーローンの利用も検討しよう

物件の担保価値が高い場合は、フルローンやオーバーローンという方法で融資が受けられる場合があります。フルローンとは、物件価格の全額を金融機関の融資で調達する方法です。またオーバーローンで、物件価格に加えて物件取得にかかる諸費用やリフォーム費用まで融資を受けることが可能です。
フルローンでの融資を受けることができれば、自己資金が少なく済みますし、オーバーローンの場合は自己資金を使わずにアパート経営を始めることが可能です。しかしフルローンやオーバーローンの融資を受けるためには、厳しい審査基準が設けられています。
フルローンやオーバーローンでの融資を受けるためには、物件の担保価値が高ことが条件です。担保価値が融資額よりも高ければフルローンやオーバーローンを利用できる場合があります。さらに、資金力がある・経営状況がよいなど事業に対する信用度が高いことが求められます。従って、フルローンやオーバーローンを利用する場合でも、ある程度の自己資金は必要です。「自己資金がゼロ」であることと、「自己資金を使わないこと」は別物なので注意しましょう。
例えば3000万円の物件に対してフルローンの融資を受けた場合、10%程度の諸費用がかかることを考慮すると、最低でも300万円の自己資金を準備しておく必要があります。

・自己資金の目安は3割
・高収益の物件は審査に有利
・フルローンの利用も検討

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2. アパートの安定経営を維持していくのにかかる費用

安定的にアパート経営を行うには、さまざまな費用が必要になります。アパート経営における代表的な費用をチェックしましょう。

2.1 不動産管理会社に支払う管理費

アパート経営を行う場合、入居者管理や清掃などのメンテナンス業務を不動産管理会社に委託するのが一般的です。管理費は会社によって異なりますが、家賃の5%程度を設定しているところが一般的です。

2.2 入居率を維持するための広告費

アパート経営おける大きなリスクに、物件に入居者が入らない空室リスクがあります。物件の管理を委託されている不動産管理会社はこの空室リスクを回避するために、専門サイトに物件を登録したり新聞の折り込みチラシに掲載するといった集客活動を行っています。この活動に対して支払う費用が広告費です。広告費は家賃の1〜3か月分程度かかるのが一般的です。

2.3 経年劣化による修繕費

アパートは年数が経つにつれ劣化が進むため、その劣化に対する修繕費が発生します。修繕費は高額になるケースが多いので、家賃の3〜5%程度修繕積立金として貯めておくと安心です。

2.4 アパート経営にかかる税金

所有している物件・土地やアパート経営で得た所得に対して、毎年税金が課せられます。アパート経営にかかる代表的な税金は下記のとおりです。
・固定資産税
毎年1月1日時点で所有している家屋および土地に対して課される地方税です。税率は各都道府県および市区町村で設定することが可能ですが、標準課税率として1.4%が設定されています。
・都市計画税
都市計画事業または土地区画整理事業に要する費用に充てるために、目的税として課税される地方税です。課税対象となるのは、市街化区域内にある土地および家屋です。固定資産税と同じく税率は各都道府県および市区町村で設定することが可能ですが、制限税率として最高0.3%が設定されています。
・所得税
個人の所得に対して課せられる国税です。所得税は所得の性質に応じて10種類に分類されます。アパート経営で得られる家賃収入は通常「不動産所得」に分類されます。不動産所得とは「家賃などの総収入から必要経費を差し引いたもの」です。不動産所得がある場合は基本的に確定申告を行い所得税を納めなければなりません。税率は所得に応じて税負担が重くなる累進課税率です。
ただしサラリーマンで年末調整を受けている場合は、給与所得・退職所得以外の所得が20万円以下の場合につき確定申告が不要になります。
また法人としてアパート経営を行っている場合は、「法人所得税」を納付する必要があります。
・住民税
道府県民税と市町村民税の総称で、1月1日時点で居住している個人に課される地方税です。住民税には前年の所得に応じて課される「所得割」と所得に関係なく定額が課税される「均等割」があります。アパート経営から発生する不動産所得に対して課されるのは「所得割」の部分で、税率は課税所得金額に対して10%(道府県民税4%、区市町村民税6%)です。
また法人としてアパート経営を行っている場合は、「法人住民税」を納付する必要があります。

2.5 もしもの時のために加入しておく必要がある保険料

予測できないアクシデントなどに対して保険に加入しておくことも必要です。アパートローンの契約時には、団体信用生命保険(団信保険)への加入を求められる場合があります。団体信用生命保険はローンの契約者が返済期間中に死亡した場合、残っている債務残高を代わりに返済してくれる保険のことです。遺族に債務の負担を残さないために、任意で加入する場合もあります。
またアパートの火災などに備えて、火災保険に加入しておくことも大切です。アパートの入居者も火災保険に加入することが多いですが、入居者が加入する火災保険は「家財」「借家人賠償責任」「個人賠償」に対するものです。アパートの所有者は別途、「建物」を補償するための火災保険に加入するのが一般的です。また地震による被害は火災保険の補償の対象外なので、地震保険にも加入しておくこともおすすめします。
参考:東京都主税局

・不動産管理会社に払う費用
・さまざまな税金がかかる
・リスクに備えるための保険

3. アパート経営にかかる費用を安く抑えるには?

アパート経営の収益を最大化するために、費用は極力安く抑えたいものです。ここでは費用を抑えるためのポイントを確認していきましょう。

3.1 経営に必要な費用を経費として計上する

アパート経営にかかる税金を安く抑えるために、経営に必要な費用を経費として計上する方法があります。
アパート経営に必要な費用は経費として計上することができます。この必要経費を認められている範囲で大きく計上できれば、その分不動産所得を抑えることができ、所得税と住民税を節税することが可能です。
必要経費として計上できる代表的な費用には以下のものがあります。

必要経費に計上できる費用内容
租税公課固定資産税・都市計画税など(所得税・住民税は計上できない)
損害保険料当年分の火災保険料や地震保険料
修繕費原状回復や維持管理に必要な費用
減価償却費建物の構造や用途ごとに定められている耐用年数に応じた償却率より算出
借入金利息金融機関に支払うアパートローンの金利
管理費不動産管理会社に支払う費用
広告宣伝費入居者を募集するための費用
税理士などに支払う報酬確定申告を税理士事務所に依頼する場合などにかかる費用

3.2 中古アパートを購入して初期費用を抑える

中古のアパートを買って初期費用を安く抑えるといった方法もあります。新築物件と比較して利回りも高くなります。中には1,000万円以下の格安物件も存在します。コストパフォーマンスのよい掘り出し物の物件を見つけることが出来れば、その分費用は安く済みます。
一方、中古アパートを購入する際には注意も必要です。中古物件は老朽化が速いため、適切にリフォームやメンテナンスを行わないと入居率が低くなりやすいというデメリットもあります。さらにこの入居率が低くなるリスクが影響して、新築物件より金融機関の融資条件は厳しくなることが一般的です。

3.3 中古アパートのリフォームには火災保険を利用しよう

中古アパートをリフォームする際は、火災保険を賢く利用しましょう。雨・風・雪などで屋根や外壁などが破損している場合は、風災補償という制度を利用することで保険金が下りる場合があります。保険金で工事費用を支払えればリフォーム費用を安く抑えることができるので、ぜひこの制度を活用しましょう。

3.4 集客力のある不動産管理会社と契約する

集客力に乏しい不動産管理会社の場合、入居者を獲得するために多くの広告費がかかる場合があります。広告費を安く抑えるために、集客力のある不動産管理会社と契約することも大切です。集客力の有無は、その地域で名の通った会社であるか、効果的な集客方法を採用しているか、その会社が管理している物件の平均入居率はどれくらいか、などを確認して総合的に判断しましょう。

3.5 将来的にアパートの売却も視野に入れる

アパートの老朽化により資産価値が下がってくると、入居率を維持するために家賃を下げたり、修繕費がかさんでくるため、物件の利回りが低下するのが一般的です。そのような状況が予想される場合は、アパートの売却も検討しましょう。アパートを売却する際には、売却するタイミングを見極めることが重要です。アパートを売却するのに最適なのは「未回収額(投資額ーこれまでに得た家賃収入の総額) < 売却価格」となっている時、つまり売却益が得られるタイミングです。売却益を得るにはしっかり計画を立てておく必要があります。資金繰りが悪化してまとまった資金が必要になった時に急いで売却しても、損失が出てしまうリスクがあります。

・経費を計上して節税を
・中古アパートの購入
・アパート売却の検討も

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4. アパートを売却する際のポイント

前述したとおり、アパート経営ではどこかのタイミングで売却を検討する必要があります。ここではアパートを売却する際のポイントをチェックしましょう。

4.1 アパートの適正な相場価格を知ること

アパートを売却するにはまず現在の相場価格がどのくらいか知る必要があります。相場価格を把握しておくことで、売却するタイミングを見極めることが可能です。また相場価格は、不動産会社が提示する査定額が適正な価格かどうかの判断材料にもなります
相場価格を知るには、以下のサイトを利用して売却する物件と類似する物件がどのくらいで取引されているのかチェックしましょう。
・国土交通省の「土地総合情報システム」
・アパートやマンションなどの収益物件を検索できるサイト

4.2 複数の業者に査定を依頼すること

アパートを売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。不動産会社の中には、マイホームの取り扱いがメインで、アパートやマンションなどの収益物件には不慣れな業者もあります。アパートの売却実績が乏しい会社では、適正価格よりも低い金額を提示されたり、売却先が見つかりにくいといったリスクがあります。少しでも有利な条件で売却を行うために、複数の業者に査定を依頼してアパート売却が得意な不動産会社を見つけましょう。

4.3 複数業者の比較が可能な「イエウール」を利用しよう

複数の業者に査定を依頼する際は、不動産一括査定サイト「イエウール」の利用をおすすめします。対象の地域と物件種別を選択するだけで、最大6社に査定を依頼することができます。
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5. 費用を把握してアパート売却のタイミングを計ろう

アパート経営にかかる代表的な費用と、アパートを売却すべき適切なタイミングについてご理解いただけたでしょうか。アパート経営は、建物が老朽化していくという性質上、永久的に収益を得続けることは困難です。安定経営のために費用を投じてメンテナンスしていくことは大切ですが、老朽化などにより費用対効果が得られなくなってきた場合はアパートの売却を検討しましょう。

5.1 イエウールなら簡単60秒で売りたいアパートの査定が可能

不動産一括査定サイト「イエウール」では、売却したいアパートの査定を最大6社に依頼することができます。スムーズに査定を行うために、ぜひイエウールを利用しましょう。
導入リンク:イエウール