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土地の造成費用はどのくらいかかる?計算の仕方や節約方法を紹介

林地など、自然なままの土地には傾斜が存在します。そのため、建物や駐車場などを建設する場合には、そのままでは使用できないので、傾斜をなくして平らにする造成工事が必要です。自然な状態の土地に、建物などを建設する場合などは、この造成工事を行わなければならず、当然費用が発生します

今回は、造成費用の内容や相場、節約方法などを分かりやすくまとめました。造成が必要な土地を所有している人はもちろん、これから住宅などを建てようと思っている人も、造成費用についてしっかり理解しておきましょう。

1. 造成費用の決め方

土地を造成する場合の造成費用は、どのようにして決められるのか、また造成費用に含まれる整地についても、理解しておきましょう。

1.1 造成費用に含まれるもの

造成費用の中には、整地・伐採・抜根・地盤改良・土盛・土止にかかる工事費が含まれます。土地の状態によって、どの工事が含まれるのかは異なりますが、造成を行った場合は最終的に土地をならし、平らにするため、整地費は必ず含まれています。

整地

整地とは、建設を行うためだったり解体工事を行ったりした場合に、土地を平らにして地固めをすることをいいます。住宅の新築などは、造成を行わない場合でも、ほとんどの場合で整地は行われます。また、造成工事を行った場合には、最後に必ず地ならしが必要のため、整地費用が含まれます。

伐採・抜根

土地に樹木がある場合には、そのままでは宅地などにすることができません。そのため樹木を伐採したり、根がある場合には根を取り除くため、伐採・抜根工事が必要となります。

地盤改良

土地によっては地盤が緩んでいることがあり、宅地などにする場合には、必ず地盤を安定させる地盤改良を行います。

土盛・土止

土盛や土止は、どちらも土地が道路よりも低い位置にある場合に行われる工事です。土盛とは、道路よりも土地が低い場合、そのままでは宅地などとして利用することができないため、埋め立て地上げすることをいいます。土盛を行うと、地上げした部分が崩壊する可能性があり、崩壊などを防止するために土止を行います。

1.2 傾斜や工事内容によって費用は大きく変わる

造成費用は多くの場合、傾斜が存在するときに必要になるため、傾斜角度によって費用が大きく異なります。また3°以下の場合には、規模と工事内容によって造成費用が決まるため注意しましょう。傾斜角度や坪単位が大きくなるほど、造成費用は高くなります。

{
・土地の状態によって変わる
・整地費は必須
・傾斜角度も重要
}

2. 造成費用の相場

一般的には、造成費用の相場は国税局によって決められているため、管轄している国税局の相場を確認するようにしましょう。それぞれの国税局が管轄している地域は以下になります。

東日本 西日本
札幌国税局 北海道 大阪国税局 大阪・奈良・和歌山・滋賀・京都・兵庫
仙台国税局 青森・岩手・山形・宮城・福島 広島国税局 鳥取・島根・岡山・広島・山口
関東信越国税局 茨城・栃木・群馬・長野・埼玉・新潟 高松国税局 徳島・香川・愛媛・高知
東京国税局 東京・千葉・神奈川・山梨 福岡国税局 福岡・佐賀・長崎
金沢国税局 富山・石川・福井 熊本国税局 熊本・大分・宮崎・鹿児島
名古屋国税局 愛知・岐阜・静岡・三重 沖縄国税事務所 沖縄

2.1 東日本国税局の造成費用相場

東日本地域国税局の3°以下の傾斜のない土地の造成費用の一覧です。

3°以下の傾斜のない土地の造成費用相場(円/m2
管轄国税局 整地 伐採・抜根 地盤改良 土盛 土止
札幌 500円 500円 1,300円 4,100円 44,300円
仙台 500円 600円 1,400円 5,100円 58,600円
関東信越 600円 900円 1,400円 4,500円 51,700円
東京 600円 600円 1,400円 4,700円 55,500円
金沢 600円 600円 1,400円 4,500円 50,300円
名古屋 600円 600円 1,400円 4,600円 53,200円

 

東日本地域国税局の3°以上の傾斜のある土地の造成費用一覧です。

3°超の傾斜のある造成費用相場(円/m2
管轄国税局 3°~5° 5°~10° 10°~15° 15°~20°
札幌 10,200円 17,700円 24,700円 38,500円
仙台 11,300円 19,500円 26,900円 42,400円
関東信越 10,200円 17,600円 24,400円 40,300円
東京 10,600円 18,300円 25,300円 41,300円
金沢 10,400円 17,900円 24,800円 40,200円
名古屋 10,600円 18,200円 25,200円 41,300円

2.2 西日本国税局の造成費用相場

西日本地域国税局の3°以下の傾斜のない土地の造成費用の一覧です。

3°以下の傾斜のない土地の造成費用相場(円/m2
管轄国税局 整地 伐採・抜根 地盤改良 土盛 土止
大阪 500円 600円 1,400円 4,300円 51,300円
広島 500円 400円 1,300円 4,300円 48,400円
高松 500円 700円 1,400円 4,400円 42,900円
福岡 500円 600円 1,400円 4,300円 45,500円
熊本 500円 600円 1,400円 4,200円 47,300円
沖縄 500円 600円 1,400円 4,700円 50,100円

 

西日本地域国税局の3°以上の傾斜のある土地の造成費用一覧です。

3°超の傾斜のある造成費用相場(円/m2)
管轄国税局 3°~5° 5°~10° 10°~15° 15°~20°
大阪 10,100円 17,500円 24,300円 40,100円
広島 10,200円 17,700円 24,600円 39,400円
高松 9,600円 16,500円 23,000円 37,700円
福岡 9,800円 16,900円 23,500円 38,500円
熊本 9,900円 17,100円 23,800円 39,000円
沖縄 10,500円 18,200円 25,200円 41,200円

{
・国税局によって決められる
・傾斜の角度は3°が境目
・東・西日本で費用は異なる
}

3. 造成費用の計算

造成費用の正確な計算は、業者へ見積もりを出してから確認する必要がありますが、おおよその計算であれば個人でも確認が可能です。大体の造成費用が分かれば計画も立てやすくなるため、費用の計算の仕方を把握しておきましょう。

造成費用相場一覧に記載してある相場は、1m2に対する単価となるため、計算をするには、まず面積を求める必要があります。各工事内容によって、測り方が異なるため注意が必要です。

整地工事費の計算方法

整地工事の場合、ほとんどのケースで土地全体対しての作業のため、該当の土地の総面積に相場単価を乗じます。計算方法は以下の通りです。

整地費用=土地の総面積×単価層

伐採・抜根工事費の計算方法

伐採などの工事に関しては、どのくらい樹木があるのかによって異なります。全体的に樹木がある場合には、土地の総面積に相場単価を乗じます。ただし、一部だけ樹木がある場合には、樹木のある部分だけ面積を図れば問題ないでしょう。

全体的 伐採・抜根費用=総面積×相場単価
部分的 伐採・抜根費用=樹木のある部分の面積×相場単価

地盤改良の計算方法

地盤改良の測り方も、面積に相場単価を乗じて計算しますが、地盤改良の必要有無については、土地を購入した不動産会社に確認をしましょう。

地盤改良工事費=面積×相場単価

{
・まずは面積を求める
・工事内容によって異なる
・面積に相場単価を乗じる
}

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4. 造成費用を安くする方法と注意点

造成費用は、地域によって明確に相場が決められています。ただしあくまでも相場のため、自分の知識や業者によって、相場よりも費用を安くすることが可能な場合もあります。すべての人に、この方法が当てはまるとは言えないため、注意が必要です。しかし、知識がなければ造成費用を安くすることはできないので、しっかり把握しておきましょう。

4.1 購入するときによく土地を確認する

すでに土地を所有している場合は、その土地に適した整備をする必要があります。しかし、まだ土地を購入予定の段階であれば、どこの土地を購入するのかはとても大切です。

高低差のある土地や樹木がある土地には、その分だけ工事費用が発生します。また、元は沼地だった場所を、埋め立てて土地を作っている場合には、湿田などにより地盤改良工事が必要です。このように、選ぶ土地によって必要な工事は変わってくるため、土地選びの段階で費用を節約することを考えることも、一つの方法と言えるでしょう。

4.2 仲介手数料に注意が必要

住宅などの建物を建築する場合に、建築業者に造成工事を依頼すると、多くのケースで仲介手数料が発生してしまいます。建築業者の多くは造成工事を行うことはなく、別の業者へ造成工事を依頼するため、造成費用の中に手数料が含まれてしまうためです。

一般的に、手数料の相場は工事費用の20%と言われていますが、造成費用の場合は金額が高くなることも多いため、20%でも高い金額になります。建築業者が造成工事をしない場合は、自分で造成工事業者を探すことで、手数料を節約することができます。

4.3 造成と建設時期を計算して税金を安くする

土地を所有していると、必ずかかってくる費用として、固定資産税があり、固定資産税は住宅がある用地については、税額が安くなるという特例が存在します。この特例は、住宅がなく土地だけの場合は適用されないため、住宅を取り壊し造成した場合には、特例の対象外となります。

ただし、固定資産税は1月1日時点での土地の状況で決まるため、造成しても次の年の1月1日までに住宅を建設することで、特例を利用できるようになります。工事の時期によって税額が変わってくるため、注意しましょう。

4.4 造成工事は値段だけで決めてはいけない

土地にかかる費用を、できる限り抑えたいと思うことは当然ですが、いくつか注意点があります。注意点をしっかりと理解したうえで、納得のいく造成工事をしましょう。

安いというだけで工事業者を決めることは危険

ただ安いというだけで業者を決めるのはとても危険です。稀ではありますが、費用を下げて必要な工事を怠っている業者も存在します。必要な工事を怠っていると、建物が傾いてしまったり、ひび割れてしまったりすることも考えられます。安心できる工事をしてもらうためにも、業者との信頼関係はとても大切です。値段だけでなく、しっかりと業者と話し合って工事を進めるようにしましょう。

造成工事計画をしっかりと確認しておく

金額が安いという理由だけで業者を選ぶことは危険ですが、金額にかかわらず、工事計画の確認はしっかりと行いましょう。分からないからと業者に任せるだけでは、あとになってトラブルになってしまうケースもあります。工事を依頼するのは自分自身なので、トラブルの内容によっては責任を取らなければなりません。よって、工事業者としっかりと話し合いをして、契約書にすべてが記載されていることを、きちんと確認しておきましょう。

産業廃棄物管理票を必ず確認する

産業廃棄物管理票とは、造成工事などで発生した産業廃棄物が、処理された過程を記載したものです。産業廃棄物については厳しい法律があり、不正処理をしていた場合には、業者だけでなく依頼した側にも罰則が定められています。節約どころか、罰金を払わなければならなくなることもあるため、しっかり産業廃棄物が適切な方法で処理されているかを、確認しましょう。

複数の業者から見積もりを依頼して比べる

費用的にも抑えられるため、自分で業者を探して依頼しても良いのですが、しっかりとしたリサーチは必要です。造成費用の知識はもちろんですが、複数の業者から見積もりを取って比べるようにしましょう。複数の業者から見積もりを手配することで、一番条件の良い業者を決められますし、実際に話をすることで、信頼できる業者かどうかの見極めをすることもできます。

{
・仲介業者を挟まない
・造成時期に注意
・複数業者に見積り依頼を
}

5. 造成費用と住宅ローン

造成費用は、土地面積に対する単価で決定され、土地の状況によっては大きな工事が必要になり、金額も高くなってしまうことが多い費用です。住宅を建てる場合には、まず土地の整備から始めなければなりません。工事費用が高額なため、費用が用意できない場合は住宅ローンを利用しましょう。

住宅を建設するために、土地の造成工事などを行う場合には、つなぎ融資を利用することができます。つなぎ融資を利用することで、建築前でも土地などにかかる工事費用を借りることができます。そして、建築が完了したら、手続きによって住宅ローンへと切り替えられます。ただし、借入金額が確定してしまうと、あとから増やすことは難しいため、いくら借りなければならないのか確認をしておきましょう。

6. 納得のいく費用で造成工事をしよう

造成工事は大きな工事となることもあり、多くの場合で金額が高額になりがちです。聞きなれない工事内容で分からないからと言って、すべて業者に任せておけば安心と思うことは間違いです。納得のいく費用で、納得のいく工事をしてくれるかどうかは、自分で確認をするしかありません。

できる限り費用は押さえたいものですが、費用と工事内容が納得のいくものか、信頼して工事を任せられるのかなども含めて考えることが大切です。一番信頼できる業者に工事を依頼して、造成工事の費用をできる限り抑えていきましょう。

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