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住宅ローンを払い終わったらやること|完済平均期間は15年

家を購入する際に、多くの世帯が組むことになる住宅ローン。住宅ローンは長期間をかけて、月々少しずつ返済していくイメージが強いですが、実は繰上げ返済で10数年のうちに完済を済ませている世帯も多いのです。

また、住宅ローンは払い終わったら必ずやっておかなければならない手続きがあります。本記事では、住宅ローンの平均返済期間や、ローン完済後にやっておくべき手続きを記載しています。

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1.住宅ローン返済までの平均期間

住宅ローンといえば30年や35年など長期にわたって返済をしていくものだというイメージがあります。ですが、実は当初の返済予定よりも早く完済をしている家庭が多いというとをご存知ですか。

住宅ローン返済の平均期間について、ご紹介します。

1.1 住宅ローン返済までは実は平均15年

住宅ローンを借りる期間の平均は、多くの世帯で25年以上と長期の返済期間となっています。一方で、実際に住宅ローンを完済した期間(完済期間)の平均は、2016年度でなんと15年となっています。(参考:住宅金融支援機構「民間住宅ローンの貸出動向調査」)

この平均期間15年という数字をみると、多くの世帯が住宅ローンを早い段階で完済していることがわかります。また4割近くが10年以内に完済していると言う数字も出ています。

もしかしたらお隣さんもすでに住宅ローンを完済しているかもしれませんね。

1.2 繰上げ返済で完済している世帯も多い

契約されている多くの住宅ローンの借入期間が25年以上、完済期間平均が15年と言うことは、多くの世帯が繰上げ返済をしているという実態の現れでもあります。

無理のない額で住宅ローンを組み、毎月、またはボーナス時に繰上げ返済を地道に続ければ、完済までの期間を縮めることができます。また利息分の負担を減らすことができるためにトータルで支払う額を軽減させる効果もあるでしょう。

このようにして、住宅ローンを予定より早く返済してしまう堅実な世帯が実は多いようです。

{
・ローン完済平均は15年
・繰上げ返済が多い
・利息分の負担が軽減
}

2. 住宅ローンの完済後に必要な手続き

晴れて住宅ローンの支払いが終わったとき、必要な手続きがあります。全ての人が必ず行わなければならない手続きと、人によっては行う必要がある手続きがあります。

2.1 抵当権の抹消手続き

まず、住宅ローンの支払いが全て終わったら、必ず抵当権の抹消の手続きを行いましょう。おさらいですが、抵当権とは金融機関が住宅ローンを貸し付ける時、担保としてその不動産を確保しておくための権利のことです。

住宅ローンが完済できれば金融機関からすると抵当権は不要になりますが、家主の方から手続きをしない限り、不動産登記簿謄本にはそのまま抵当権がついている状態です。金融機関の方からは抵当権に関する手続きは行ってくれないのです。

抹消手続きをしない状態にしておくと、登記上はまだローン未返済だと見なされてしまいますので、この手続きは住宅ローンを完済した全ての人が行う必要があります。

2.2 住宅ローンの全額繰上げ決済についての手続き

住宅ローンの完済が近づいた際、残積分全てを繰り上げ返済したい時には、金融機関に赴いて全額繰上げ決済の手続きをする必要があります。なお、これまで通り月々のローンの支払いで完済する場合には、この手続きは不要です。

全額繰上返済を予定している日から3週間〜1カ月ほど前に、ローンを借りている金融機関にて繰上げ返済手続きを申し込まなければなりません。

また金融機関によっては数万円ほどの手数料がかかりますので事前に確認をして手数料分も準備をしておく必要があります。

2.3 火災保険 質権解除手続き

また、もし火災保険に質権(しちけん)を設定している場合には、解除の手続きを取る必要があります。

火災保険の質権とは、住宅ローンの担保として火災保険の保険金を受け取る権利に対して質権を設定することをいいます。これにより、万が一火災で家が焼けてしまった場合、火災保険によって支払われる保険金が家主ではなく最初に金融機関に渡るという仕組みです。金融機関は、この保険金より住宅ローンの残り分を回収し、保険金から差し引いて残ったお金は家主に渡されます。この仕組みによって金融機関は万が一火災にあっても、住宅ローンを回収できるのです。

住宅ローン完済時に、火災保険にこのように質権が設定されている場合には解除の手続きをとりましょう。返済が完了したのちに、金融機関から火災保険の保険証券と質権解除の書類が送付されます。この書類に必要事項を記入し、保険会社に送ることで手続きができます。

火災保険の質権が解除できれば、万が一の時の保険金は家主がそのまま受け取ることが可能です。

{
・抵当権の抹消手続き
・全額繰上決済の手続き
・火災保険の質権解除
}

3. 抵当権の抹消手続きの詳細と必要書類

住宅ローン完済時に必要な抵当権の抹消手続き。ここではその詳細や、必要書類についてご説明します。

3.1 抵当権抹消手続きの手順と費用

抵当権の抹消手続きは以下のような流れて進めていきます。住宅ローン完済後、まずはローンを借りていた金融機関からの書類の到着を待ちましょう。

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住宅ローン完済

銀行から必要書類送付

必要書類を準備

法務局にて申請

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登録権抹消の主な費用については、登録免許税、司法書士に依頼する場合は司法書士報酬、調査費用、事後謄本の取得にかかるお金などが挙げられます。これら全て合わせてもそこまで高額になりませんのでご安心ください。

  • 登録免許税:不動産の数1つにつき1,000円
  • 司法書士報酬:5,000〜10,000円
  • 調査費用:手続きのため、対象物件の登記簿を参照するためにお金がかかります。数百円程度
  • 事後登記簿謄本の取得:500円程度

 

3.2 自分で行う場合の手続き方法

抵当権の抹消は司法書士にお願いすることも可能ですが、自分で手続きを行うこともできます。自分で手続きを行うのも、実はそこまで手間がかかりません。

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必要書類を受け取る

管轄の法務局を調べる

抵当権抹消登記申請書

法務局にて手続き

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銀行から必要書類が送られてきたら、まずは物件の所在地から管轄の法務局を調べましょう。法務局に行く日が決まっているのであれば予約をしておけば待ち時間なく対応してもらえます。

次に法務局のHPから抵当権抹消登記申請書をダウンロードし、印刷して必要事項を記入しておきます。

銀行から送られて来た4種類の書類と、抵当権抹消登記申請書を持参して法務局に行き手続きを行います。法務局ではわからないことは丁寧に教えてもらえますので、もし書類の書き方に悩む部分があるようなら当日質問しましょう。

3.3 必要書類など

銀行から送られてきた全ての書類と、法務局のHPからダウンロードした抵当権抹消登記申請書が必要になります。

注意点としては、銀行から送られてきた抵当権抹消のための書類には有効期限(発効日から3カ月)がありますので、早めに手続きに行く必要があります。

■銀行から送付されて来た書類

  • 抵当権解除証書または弁済証書
  • 抵当権設定契約証書(登記済証)
  • 代表者事項証明書または登記事項証明書
  • 委任状(金融機関が登記抹消に立ち会わないための書類)

■法務局のHPからダウンロード

抵当権抹消登記申請書

また、本人が法務局に赴くことが困難な場合は、妻などの家族が代理で手続きに行くことも可能です。その場合には委任状を自前で作成し、代理の方の身分証明書を当日持っていきましょう。

{
・抵当権抹消は自分でも可能
・法務局は予約が可能
・代理の場合は要委任状
}

4. 抵当権を抹消しないと起こる不都合

住宅ローンを返済し終わったあと、抵当権の抹消は必ずしましょうと本記事ではお伝えしておりますが、実は抵当権を抹消しないと後に不都合が発生することがあります。

どのような場合に、不都合が発生してしまうのか確認しておきましょう。

4.1 別のローンの審査に通りにくくなる

抵当権が抹消されていなければ、登記簿上は住宅ローンを完済していないと見なされます。こういった状態で新しくローンを組み借入をしようとしても、信用度が低くなるのでローン審査に通りにくくなってしまうのです。

せっかく完済しているのに、このような事態になってしまってはもったいなので、早めに抵当権の抹消をしましょう。

4.2 住宅を売却する時に困る

また家を売却しようと思った際にも、スムーズに進めることができなくなりますので気をつけましょう。家を売却する場合には基本的に抵当権を抹消して進めます。

それならば住宅を売却する時に抵当権を抹消すれば良い、と考える方もいるかもしれませんが、住宅ローン完済から月日が立ってから抵当権を抹消しようとすると手間がかかってしまいます。万が一、銀行から発行された書類をなくしてしまうと再発行が困難な場合もあるのです。

そのような事態を避けるためにも、住宅ローン完済時には早めに手続きを行いましょう。

{
・ローンに通りにくくなる
・家の売却の際に困る
・書類再発行が不可の場合も
}

5. 住宅ローンを払い終わったらやっておきたいこと

住宅ローンを払い終わったら、月々返済に充てていた分のお金はどのように使いますか。

同じ額だけ貯金にまわす方もいれば、余裕ができた分で旅行にいきたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、住宅ローン完済後のお勧めの使い道や、やっておきたいことをご紹介します。

5.1 子供の教育資金に充てる

住宅ローンの平均完済期間が15年ということは、子供が高校や大学など教育費が一番かかる年代に差し掛かっているかもしれません。複数の子供が大学に同時に通う場合には、年に数百万円の教育費が出て行くことにもなります。

月々の住宅ローンに充てていたお金を教育資金に回すことで、このような大きな出費が出る時期を乗り越えることができるでしょう。

5.2 家の修繕費用

ご自宅が戸建の場合、住宅ローンを返済し終わる頃にはどこかしら修繕が必要な状態になっているかもしれません。長く大切に住むために、住宅ローンの返済後は余裕分を修繕費用に充てる方も多いようです。

ローン返済中は修繕費用を貯めたいと思っていても、余裕がなくためることができなかったと言う場合もあるでしょう。

家は月日とともに必ず老朽化していくもの。戸建であってもマンションであっても、10年後、20年後と定期的に修繕やリフォームが必要になります。今すぐに修繕が必要でない場合にも家のメンテナンス費用として貯金をしていくという選択も良いでしょう。

 5.3 老後資金の貯金

住宅ローン完済までの年月は子育ての時期と重複しているもの。教育資金と住宅ローンの返済で老後の資金が十分に準備できていないという場合もあるでしょう。

住宅ローン返済分のお金をを無駄遣いせずにそのまま貯蓄に回し、老後資金にする方法もあります。現役世代の老後資金は、自分たちの親世代と比べてたくさん必要になると言われています。

これからは、年金があまりもらえない可能性が高いと言われています。加えて、平均寿命が伸びていることから、引退してからの人生が長い可能性が高いためです。将来に備えて老後資金のためにしっかり貯めていくことは賢明と言えそうです。

 5.4 余裕があるなら投資もお勧め

投資に興味があっても、住宅ローンの返済を第一優先にしてきたため、全くやってこなかったという方も多いでしょう。投資はきちんと知識を身につけて、正しく行えば自分の人生を豊かにしてくれるものです。

もちろん投資にはリスクがあるため、最初から株やFXのように知識が必要でリスクが高いものはお勧めしません。まずは、評判の良い投資信託や外国国債などを勉強してみてはいかがでしょうか。近年は月に数千円から始めることができる商品もたくさん出ています。

家の修繕費用や老後資金の貯金と併せて、一部をこのような少額からの投資にまわしてみても良いかもしれません。

5.5 趣味や家族の思い出作りに使う

これまでローン返済を第一優先に頑張ってきた方は、自分の趣味に使う余裕がなかったかもしれません。我慢していた趣味に充てる、家族での思い出作りのために1年に1度だけ旅行に行くことにする、など余裕分を人生を楽しむために使う選択も素敵です。

もちろん、今後の人生計画と必要資金をしっかり計算をした上で使いみちを決めることが大切です。

{
・子供の教育費に回す
・老後資金や修繕費用に
・投資を勉強して始める
}

6. 住宅ローン完済後はまず抵当権の抹消を

長らくの住宅ローンの返済お疲れ様でした。住宅ローンの完済後は、まずは早めに抵当権の抹消をすることが大切です。

家を購入する際、ローンを組む際もそうでしたが、家に関する手続きは専門的な用語や必要書類が多く、煩わしく感じがちです。ですが、抵当権の抹消は実際に行ってみるとそこまで難しくありませんので、ご自身でやってみても良いでしょう。

また、住宅ローンを返済分で月々のお金に余裕ができたのちには、ぜひ貯蓄や投資、趣味などに有効に活用していってください。