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土地売買の注意点とは?少しでも高く売るためのポイントを解説

「土地」といっても、不動産登記法では土地の種類「地目」は23種類に設定されています。代表的なものは、「宅地」「田」「畑」「山林」と「雑種地」です。これらは取引の対象になりやすく、登記事項に記載されています。登記上の地目と現況が異なっているケースも良くあります。

「畑」や「田」を売却する際は、農地法の手続きに従い、都道府県の許可を得る必要があります。また「雑種地」などは、実態に合った地目に登記変更してから売却するほうが、販売しやすいケースもあります。

相続などで得た土地や、活用のできない土地は固定資産税を払い続ける必要があり、できれば売却したいと考える人も多いでしょう。土地の売買は、マンションなどと異なり注意が必要なことがいくつかあります。

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土地売買完了までの流れ


土地の相場を確認
複数業者に査定を依頼
不動産会社と契約
価格決定・販売開始
価格・条件交渉
売買契約締結
代金決済・土地引渡し

不動産会社に売買を依頼する際は、ほかの不動産と同じく上記の手順で進められます。スムーズな取引を行うために、土地売買の流れを把握しておくことは大切です。契約や買主との交渉などは、不動産会社が行ってくれますが、土地の売買においては、売主自身が事前に確認しておくこともありますので、注意が必要です。

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土地売却で注意すべきこと

土地の売却にあたり、事前調査や注意することがあります。準備ができていないと売却が難しくなりますので、しっかり確認することが必要です。

土地の境界線について

登記された時期が古い土地や、長期にわたり放置していた土地の場合、登記簿に記載された面積と物件の現況が異なることがよくあります。登記簿上では土地の面積は「地積」と呼ばれ、隣接地との境界線が不明確になっているケースがあります。

まず、最初に法務局で公図を取得し、境界と土地の形を確認してください。現況と公図を照らし合わせて確認を行います。本来土地の境界には「境界標」が設置されています。「境界標」と、隣接地との正しい境界が記載された「境界確定図」で土地を確定できます。

境界が不明瞭な場合は土地家屋調査士に依頼し、土地境界確定測量が必要です。該当地と周囲の土地について、登記所や市町村役場などで、公図や地積測量図等を閲覧調査を行い、現況調査や測量を実施します。その後、隣接地隣の所有者などの立ち会いの上、実際の境界を確定します。

立会人の了解が得て「境界確定図」を作成します。境界確定図には現況実測図などが記載され、関係者の署名捺印で、境界確定協議が成立します。最後に、正しい土地の面積や形の土地地積更正登記を行い、境界確定図を添付することで、地積測量図が保存されます。

登記に記載された土地と現況が違う場合や、境界が不明確な状態では売却は困難といえるでしょう。またこのような状態での売却は後々トラブルになることが予想されます。

建物つきの土地売却

売却予定地に高築年の古家が建っている場合、撤去費用は高額になることが考えられます。ただし、建物が建っている土地のついては、売主・買主にとって、それぞれの都合によりメリット・デメリットがあります。

「土地(現況古家あり)」で瑕疵担保責任が免責

「土地(現況古家あり)」として売却すると、売買の対象は土地となります。本来、建物を売却する場合は「瑕疵担保責任」が義務付けられていますが、「土地(現況古家あり)」の売却の場合は、瑕疵担保責任が免除されます。また、築20年以上の物件についても瑕疵担保責任が免責になるケースがあります。

住宅ローンの利用が可能に

買主がローンでの物件購入を検討している場合、更地の購入時は住宅ローンを利用できず、自己資金でまかなうか、「つなぎ融資」の利用が必要です。古家の付いた土地であれば住宅ローンの利用が可能になり、買主にとっては都合が良いといえるでしょう。

解体費用が必要な場合も

買主が新築を予定している場合は古家を取り壊す必要があります。購入後に建物を取り壊す費用は、あくまでも買主の負担ですが、価格交渉の時に解体費用にかかる費用の値引きを要求する可能性が高くなります。おおよその解体費用を事前に調べ、値引きが発生することを前提に、販売価格を設定しておくことも良いでしょう。

固定資産税は更地のほうが高くなる

不動産の売却が完了するまで固定資産税が発生しますが、住宅のある土地と更地では固定資産税が大きき変わります。200㎡までの住宅地は「小規模住宅用地」の特例対象となり、固定資産税が6分の1に減額されます。この制度は建物が建っている土地が対象になり、更地は適用されません。

売却完了までに時間がかかりそうな場合は、更地にするよりも固定資産税を安くできます。

・現況と公図を確認する
・現況実測が必要な場合も
・建物の解体は慎重に

土地をできるだけ高く売却するために行うべきこと

大切な資産である不動産はできるだけ高く売却したいものです。失敗を回避し希望額で売却するために、すべてを不動産会社に任せるのではなく、売主自身も行うべきことがあります。

土地の相場価格を把握する

土地を売買する時は、事前に土地の相場価格を調べる必要があります。不動産会社の提示する査定価格が妥当な額かどうかを判断するための予備知識として、地域の相場を確認してください。

土地の価格は、広さや形、接地道路の状況、利便性などで価格は変わりますが、おおよその坪単価は最寄り駅からの距離が同程度の土地の価格を参考にします。また、国土交通省の「土地総合情報システム」で公示地価や実際の取引価格情報を確認できます。

路線価やネットで販売価格を確認することも良いでしょう。ただし、販売価格はあくまでも売りに出している価格であって、実際の取引額とは異なります。

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複数の不動産会社に査定を依頼する

不動産会社に売却を依頼する際、一社に依頼するのではなく必ず複数の業者に査定を依頼してください。不動産会社が提示する査定額は、約3カ月くらいの販売期間で売却できる見込み額です。高い査定額を提示されたからといって、その金額で必ず売れるかどうかはわかりませんが、査定額の根拠などを確認し、信頼のできる不動産会社を選択してください。

また、不動産会社にはそれぞれ特性があり土地の売却に強い不動産会社もあれば、マンション販売に強い不動産会社もあります。不動産会社の説明や取り扱い物件などから土地売買に強い業者を選ぶことも売買を成功に導く方法です。

物件の場所や広さで、買主が個人と予想できる場合は、地元に強い不動産会社がおすすめです。地域密着型の業者であれば市場の動きや状況をよくわかっており、的確なアドバイスを受けることができます。

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土地はきれいな状態にしておく

更地の状態で長期間放置された土地の場合、雑草が生い茂っていたり、ゴミが散乱しているケースが考えられます。購入希望者が現地を確認した際に、荒れた状態の土地では値引きを持ちかけられるでしょう。できれば定期的に清掃などのメンテナンスをしておくことが理想ですが、難しい場合は業者への依頼も必要です。

地質や土壌調査

地質や地盤の調査は以前は買主が購入後に行うことが一般的でした。現在も売主が地質調査を行う義務はありませんが、地域によっては地盤調査を済ませた物件しか受け入れられないケースも増えています。地質調査の情報を売主が提供することは、買主にとって大きなメリットになり、販売価格を強気に設定することが可能です。

また、販売予定地にガソリンスタンドや工場、病院、焼却施設などが過去にあった場合は、土壌調査も必要です。契約完了後に問題が発覚した場合、契約の無効や土地改良に必要な費用を請求されることも考えられます。

地盤調査土壌調査
・地盤の強度
・液状化リスク
・地下水の位置
・地質の状況
・頑丈な地盤が地下何mの位置にあるか
・地中埋設物の有無
・汚染の可能性
・実際の汚染の有無
・汚染の広がり・深さ
・地下水の汚染

土砂崩れや液状化などの多くの災害からハザードマップに対しての意識も高まっています。事前に土地の調査をしっかり行っておくことで、買主に対して信頼のできる売主である印象を与えることができ、販売価格も高く設定できるでしょう。

・土地相場を事前に確認
・更地はきれいな状態に
・地質や土壌調査を行う
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土地売買に必要な諸経費と税金

土地売買を行う際に必要になる、諸経費と税金について一通りのことは事前に把握しておく必要があります。売却代金の使用目的が決まっている場合、後日必要になる税金を考慮し、資金計画を立てることが大切です。

仲介手数料について

土地の売買を不動産会社に依頼すると仲介手数料を支払いますが、仲介手数料は売買成立時にした発生します。売買が成立しなかった場合は不要です。仲介手数料については宅地建物取引業法で上限が定められています。不動産会社の多くは上限金額を使用しており、通常の営業活動である広告費は不動産会社の負担です。特別な広告等を売主自身が依頼した場合は、実費が請求されることもあります。

また、宅地建物取引業法はあくまでも「宅地」に対しての法律ですが、都市計画法で定められた12種の用途地域内の土地は、すべて宅地建物取引業法上の「宅地」とされています。また、都市計画区域外の「田」「畑」「山林」「原野」についても、建物の敷地にする目的で取引する場合は、「宅地」として取り扱われます。

売買価格仲介手数料の上限
 200万円未満 売却価格×5.4%
 200万以上~400万円未満 売却価格×4.32%+21,600円
 400万円以上 売却価格×3.24%+64,800円

土地売買にかかる諸費用

売却予定地が長く放置された状態の場合、雑草やゴミの散乱などの清掃や整地費用が必要です。また、建物があり更地にして売却する場合は、解体費用が必要です。建物の大きさや構造によって費用は大きく変わります。古家が建っている場合については、買主によっては撤去が不要な場合もあり、不動産会社と相談し適切な処置を行いましょう。

地盤調査

地盤調査については地域や物件によって、ニーズが異なりますので売却を依頼する不動産会社と相談し行うのが良いでしょう。一般的に行われている地盤調査は「スウェーデン式サウンディング試験」という方法です。先端がスクリュー状のスティックを地盤にねじ込み、地盤の硬さを測定します。

一般的な木造住宅の場合、費用は5万円~10万円ほどです。

土壌調査

工場跡地や大規模な土地の売却時には、市町村の条例や土壌汚染対策法で土壌汚染調査が義務付けられている場合があります。それ以外の場合、売主に調査義務はありませんので、調査の有無や費用負担については売主と買主との交渉で決めても問題ありません

土壌汚染の可能性がある土地の調査については100㎡あたり20万円~30万円、土壌汚染の可能性が少ない場合は900㎡あたり20万円~30万円が一般的な費用です。

土地売買に発生する税金

不動産の売買には、さまざまな税金が課税されます。土地売買の際に発生する税金についても一通りのことを事前に把握しておきましょう。

印紙税

不動産売買時に作成される不動産売買契約書に貼付する収入印紙が「印紙税」です。不動産売買契約書に記載された契約金額によって印紙税額は変わります。2020年3月31日まで軽減の措置が適用されます。

売買契約書に記載された
契約金額
印紙税額軽減の措置後の印紙税額
(2020年3月31日まで)
 500万~1,000万円以下10,000円5,000円
 1,000万~5,000万円以下20,000円10,000円
 5,000万~1億円以下60,000円30,000円
 1億円~5億円以下100,000円60,000円

登録免許税

不動産登記を変更する際に必要な税金が登録免許税です。名義変更、住所変更、ローン完済後の抵当権抹消登記に必要です。登記上の名義が変更されていない場合や、所有者の住所と名義の住所が異なっていると売却ができませんので、事前に登記の変更手続きが必要です。

土地の売買で名義を変更する際の登録免許税は、買主が負担します。

課税標準税率軽減税率
売買固定資産税評価額2.0%1.5%
(2019年3月31日まで)
相続0.4%
贈与2.0%
住所変更1件1,000円
抵当権抹消1件1,000円

譲渡所得

土地売却によって売却益を得た場合は譲渡所得として申告が必要です。譲渡所得に対し所得税と住民税、東日本大震災復興の財源確保が目的の復興特別所得税が加算されます。譲渡所得は売却代金から取得費と売却にかかった諸経費を差し引いて算出し、売却損が出た場合は課税されません。

税率については、土地の所有期間が5年を超える「長期譲渡所得」、5年以下の「短期譲渡所得」で異なり、土地を売却した年の1月1日時点で5年を超えたかどうかで判断されます。

長期譲渡所得
(所有期間が5年超)
短期譲渡所得
(所有期間が5年以下)
所得税
復興特別所得税(所得税×2.1%)を加算
15.315%30.63%
住民税5%9%

マイホームに使用していた土地で長期譲渡所得に該当する場合の売却損は、一定の条件はありますが給与所得などの他の所得との損益通算が可能で、所得税の還付を受けることができます。また、居住用の土地の売却であれば売却益に対して、3,000万円の特別控除が適用される場合もあります。

・契約成立で手数料発生
・解体費用が必要な場合も
・売却益には税金がかかる

相続した土地売却の注意点

相続で得た土地は、すでに別の土地で住まいを所有していたり、遠方で活用が難しい場合は売却を検討するケースが考えられます。相続した土地の売却時に注意すべきことを把握しておきましょう。

相続登記が必要

相続登記については特別な期限はなく、登記を行っていないケースも少なくありません。しかし、相続登記を行わないと売却できません。売却を検討している場合は早めの手続きが必要です。不動産の売却はあくまでも所有者でないとできないため、相続後すぐに売却する場合であっても、名義の変更は必要です。

相続税は経費として計上できる

相続で得た土地を売却して得た利益には税金がかかりますが、相続税として支払った金額のうち、一定の金額を取得費として経費に加算ができます。この特例は「取得費加算の特例」と呼ばれます。ただし、「取得費加算の特例」は、相続発生の翌日から3年10カ月までの間に売却した場合とされています。

「相続空き家の3,000万円特別控除」が適用できる場合も

マイホームを売却した際の売却益に対しては、譲渡所得から3,000万円までの特別控除がありますが、相続で得た空き家についても適用が可能です。

相続した空き家を売却した際の売却益に対しても、一定の条件はありますが3,000万円の特別控除を受けることができます。マンションなどについては対象外となっていますが、1人暮らしをしていた親が亡くなった戸建て住居については、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」が2019年12月31日まで適用されます。

・相続登記は必ず行う
・相続税は経費計上が可能
・特別控除適用の可能性あり

土地売買は法改正や社会情勢にも注意が必要

相続などで無人になった親の家を引き継いだ場合、固定資産税の関係から空き家のままにしておくケースが多くみられます。日本全国で空き家の増加が問題になり、2015年に「空き家対策特別措置法」が施行されました。

空き家がもたらす環境の悪化を懸念して、放置空き家に対しては改善への指導や勧告が行われます。勧告対象になると、固定資産税の特例対象からは除外されてしまいます。また、耕作放棄地の固定資産税も引き上げられることが決定しています。

2022年は生産緑地法の猶予期限となり、一部地域で大量の土地が売りに出されるのではとの予測も出ています。市場に多くの土地が出回れば、相場の低下が予想されます。所有している物件を取り巻く環境に無関心ではいられない状況になりつつあるといえるでしょう。

土地売却を検討している場合は、できるだけ早めに行動を起こすことが必要です。信頼のできる不動産会社と相談しながら、土地売買を成功させてください。

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