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【家査定完全マニュアル】家査定の流れと各ステップの注意点・ポイント

「家の査定はどうやって依頼するの?」「査定の時どこを見るの?」「査定をするときにどのようなことを気を付ければいいの?」

初めて家の売却を検討している方は、不動産会社に査定してもらうことに不安や疑問をもつ人もいるでしょう。

家を売るために査定はしたいが、いざ査定を受けたいと思っても、査定前の準備や依頼方法など分からないことが多いと思います。

そこで、家査定の各ステップですることを注意点や準備すべきことなど、それぞれのポイントを添えて順番にご紹介していきます。

この記事を上から順番に読めば、査定を依頼してから査定結果を受け取るまで必要なことが一目でわかります!

また、はじめて査定をする方によくある質問も最後にまとめてご紹介しますので、家の査定をきちんと終えるまで何度もこの記事を見返してくださいね!

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監修逆瀬川 勇造

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より不動産会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

【保有資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

【全5ステップ】家査定の手順と各ステップの注意点・ポイント

はじめて家の査定をする時には、様々な事が気になりなかなか査定を進めることができないのではないか、と思います。

そこで、家査定の手順とそれぞれのステップのチェックポイントを抑えてスムーズに家の査定が出来る状態をつくりましょう。

査定はおよそ2~3日の期間で完了します。査定依頼の準備をはじめてから査定完了まで全部で5ステップあり、それぞれのステップで注意すべきこと・ポイントがあります。

やること注意点・ポイント
ステップ1家の査定依頼で必要なものを準備する
  • 相場価格を調べておく
  • 持ち家の長所を理解する
  • 必要書類を確認する
ステップ2家の査定方法を選ぶ
  • 2種類の査定方法から自分にあった方法を選ぶ
ステップ3不動産会社に家の査定依頼をする
  • 自分にあった査定依頼の方法を選ぶ
ステップ4不動産会社に現地調査をしてもらう
  • 家の査定額を算出する計算方法を知る
  • 査定でどこが評価されているかを理解する
ステップ5不動産会社から家の査定結果を報告してもらう
  • 1社だけの査定結果を信じない
  • 営業担当者の見極め方を知る

これらを、きちんとひとつずつ確認していきましょう。

ステップ1:家の査定依頼で必要なものを準備する

そもそも、査定とは不動産の売却や買い替えの検討のために「売却できそうな価格」を不動産会社などに算出してもらう手続きのことです。
査定価格は似たような条件を持つ周辺物件の成約価格(=不動産売買で契約した時の額)をもとに、売却予定の家の特徴(築年数・間取りなど)や不動産市場の状況(人気エリア・物件種など)を加味して算出されます。売主は算出された査定価格を参考に「売り出し価格」を決定します。

そのため、査定依頼をする前に以下の3つは準備しておくようにしましょう。

  • 相場価格を調べておく
  • 持ち家の長所を理解する
  • 必要書類を確認する

これらの準備をして査定を受ければ、その後に続く売却活動もスムーズに進めやすくなります。1つずつ確認していきましょう。

相場価格を調べておく

査定を受ければ査定額が分かりますが、査定結果は必ずしも正しいとは限りません。そのため、査定結果が相場に沿った価格かを判断するためにも、自分でも相場を調査しておきましょう。相場価格を調査するには、自宅に条件が似ている物件の取引事例を参考にするのが一般的です。

自分で調べる場合は主にネットを使いますが、調査時のポイントとして、過去の事例を参考にする場合と、今売り出されている物件の情報を参考にする場合があることは覚えておきましょう。それぞれ単一で見てもよいですが、両方を参考にすると、より正確な相場価格を算出しやすくなります。
相場を調べる時は以下の3つの方法があります。

レインズマーケット

「REINS Market Information」(通称レインズマーケット)というサイトでは、直近1年間の戸建てやマンションの取引事例が調べられます。物件の所在地や平方メートル当たりの単価、成約時期、間取りや築年数などさまざまな情報が見られるため、取引事例の参考にしやすいでしょう。

また、物件の取引情報だけでなく、過去2年間の市場の動きも、グラフで表示されています。価格相場が直近の2年間で、どのように動いているのかも考慮すると、より該当不動産の現在価値を正確に算出しやすくなります。

参考:REINS Market Information

土地総合情報システム

建物だけではなく、土地の不動産価値も調べたいなら、「土地総合情報システム」がおすすめです。土地総合情報システムは、実際に不動産取引を行った人からアンケートを取り、その結果を集約してデータを集めたサイトです。

取引事例が豊富に掲載されており、過去15年ほどにわたって事例を検索できることが魅力でしょう。また、国や都道府県が定めた標準地や基準地も検索でき、土地の価値を算出しやすくなっています。調べられるのは戸建てとマンション、土地の3つで、中でも土地は居住用だけに限らず、農地の取引事例も検索が可能です。

参考:土地総合情報システム

各不動産会社の物件検索サイト

不動産会社はそれぞれ物件検索サイトを持っており、これを利用することでも相場価格は調べられます。物件検索サイトは、基本的に現在売り出し中の物件情報のみが掲載されているため、過去の取引事例は参考にできません。

条件を細かく絞って検索できるため、間取りや面積、地域などを合わせやすく、現在売り出されている似た物件を、素早く見つけやすいことは魅力です。ただし、物件情報で掲載されている価格は、成約価格ではなく売却価格、いわば売主が設定した希望する売却価格です。そのため、実際の価値よりも高いか、安い売却価格を設定している可能性もあり、全てが確実な指標とはいえません。

ケースバイケースで、売主がどのような金額設定にしているかは異なるため、物件検索サイトを使う場合は、必ず複数件の物件情報をチェックし、それらを総合的に見たうえで相場価格を考えることが大切です。

※相場の調べ方について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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持ち家の長所を理解する

少しでも良い査定額を提示してもらう為には、売主自身が自宅の長所を把握しておくのが大切です。

その物件ならではの良さは、売却時のアピールポイントになり、購入希望者の意思決定を促したり、成約価格の向上にもつながります。

面積や間取り、築年数はもちろん、周辺環境の良さもアピールポイントです。また、実際に生活してみて分かる使い勝手のよさ、動線のスムーズさもあれば、それらも的確に不動産会社に伝えられるようにまとめておきましょう。

家の長所を伝えれば査定額が高まる可能性もあり、売却活動中にも不動産会社から購入希望者へ物件の魅力を伝えてもらえるようになります。

必要書類を確認する

家の査定をスムーズに進めるために以下の様な資料を揃えてきましょう。
これらの書類は、査定時に必ず必要なものではないですが、家を売却するときには必要になってくるものなので、査定前の段階で何があって何がないか確認しましょう。

種類書類の説明取得場所
身分証明書免許証など
登記済権利書または登記識別情報物件の登記情報を記したもの・購入時に取得
・再取得は弁護士に依頼する
固定資産税納付書・固定資産税納税通知書固定資産税額を知らせる書類 毎年送付される
土地測量図面・境界確認書・一戸建てや土地の売却に必要
・該当する土地の測量をした図面
・境界線が未確認の場合に業者に依頼
・書類作成までに3カ月程度かかる
売買契約書該当不動産の売買について定めた契約書不動産会社が作成
建築確認済証・検査済証・一戸建ての売却に必要
・設計段階で建築基準を満たしているか確認する書類
・購入時に取得
・紛失時は市区町村役場の建築課で再発行
物件購入時の重要事項説明書不動産についての重要事項を記載した書類購入時に取得
物件の図面・設備の仕様書不動産の間取りや設備の仕様を記したもの購入時に取得

不動産売却に必要な書類や入手方法を詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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ステップ2:家の査定方法を選ぶ

さて、査定依頼をする準備が整ったら、査定方法を選んでいきましょう。査定方法には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
以下の表を参考に、その違いを理解したうえで、自分に適した方法を選ぶ必要があります。

査定の種類メリットデメリット
机上査定・すぐに査定額を算出できる
・無料利用がほとんど
・複数社の査定結果を比較しやすい
・査定額はあくまで簡易的に算出したもの
・依頼先で査定結果が変わることも多い
訪問査定・より詳細な査定額を調べられる
・不動産会社に相談しやすい
・机上査定より手間と時間がかかる
・費用が発生することもある

机上査定

「簡易査定」と呼ばれることもある机上査定は、実際に物件を見ずに物件の情報だけで査定を行うことから、「机上」という言葉がついています。机上査定は査定サイトで行いますが、物件の情報を入力すると、過去の取引事例や周辺の競合不動産、市場の動きなど、複数の要素を考慮して機械的に査定結果が算出されます。

そのため、簡易的な結果になり、実際の不動産価値とのずれが大きい場合もあるため、査定額はあくまで参考程度と考えましょう。ただし、結果の正確性はそれほど高くありませんが、気軽に利用できるため、ある程度の価値を知ってから売却や賃貸利用など、選択肢を広げたい人におすすめです。

訪問査定

不動産会社の担当者が実際に現地を訪れて、物件を詳細にチェックしたうえで算出するのが「訪問査定」です。訪問査定では、物件のデータのチェックはもちろん、外装や内装などの実際の老朽化具合や、家の周辺環境まで考慮して査定結果を算出します。

そのため、机上査定よりも結果の正確性は高く、よりリアルな不動産価値を知ることができるでしょう。ただし、訪問査定は正確性が高い分、どうしても時間と手間がかかりやすいです。査定時には物件のチェックだけでなく、市区町村の役場で物件情報の確認も行うため、当日に査定結果が得られることはまずありません。

基本的には3~4日程度かかるため、机上査定よりも時間はかかります。また、訪問査定時には立ち会いが必要で、スケジュールも合わせなければなりません。業者によって取り決めは違いますが、場合によっては査定の調査費用や出張費用を請求されることもあるため、この点にも注意が必要です。

訪問査定を行うメリットは大きいですが、手間と時間がかかることを考えると、一度机上査定で簡易的に不動産価値を調べ、売却などの意思が固まってから、あらためて訪問査定をしてもらうとよいでしょう。

※机上査定・訪問査定の違いは以下の記事をご覧ください。

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ステップ3:不動産会社に家の査定依頼をする

査定依頼の準備が整い、査定方法を選択したら、不動産会社に査定を依頼を開始しましょう。実際に査定依頼を行う時は、状況に応じて適した方法を選択することが重要です。
基本的には無料でネット経由で家の査定をすることをお勧めします!ただ、離婚や相続の場合、厳密に不動産価値を測るために有料の査定依頼方法もあります。

無料で査定依頼をする方法

昔は電話や直接訪問で不動産会社に査定を依頼していましたが、インターネットが普及した現在は、不動産一括査定サイトというネットサービスで無料で査定を申し込むのが一般的です。

不動産一括査定サイトとは、Web上で複数の不動産会社にまとめて無料で査定依頼ができるサービスです。

これまで不動産会社に査定を依頼する場合、一社一社に足を運んだり、電話で査定してほしい物件情報を何度も説明する必要がありました。

不動産一括査定サイトを利用すればこのような面倒な作業が不要です。Web上で簡単な項目を入力すれば、提携している不動産会社の中からあなたの物件を高く売ってくれる会社に自動で査定依頼でき、査定結果をメールや電話で受け取れます。

一括査定サイトは無料で利用できるため「ラクに査定依頼がしたい」「高く売ってくれる不動産会社を見つけたい」という人にオススメです。

すぐに査定を依頼したい方は、下のボタンをクリックして一括査定サイトに進みましょう。業界No.1のサイト「イエウール」で査定依頼ができます。
イエウールは最大6社の査定結果を比較できるため、信頼できる不動産会社も見つけやすいです。登録業者も全国1600社以上と多く、幅広いエリアで利用できる点も魅力のひとつです。同じ家でも不動産会社によって査定結果が異なることは多いため、一括査定を利用して、必ず複数の査定結果を比較してから、利用先を選びましょう。

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※ネット経由で家の査定をする場合のポイントをより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

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※また、不動産一括査定サイト以外にもいくつか自宅で家の査定が出来るツールがあります、以下の記事もあわせてご覧ください。

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離婚や相続時に使う有料の査定依頼方法

より詳細に家の査定を行いたいなら、不動産鑑定士に依頼することもひとつの方法です。通常査定は、不動産会社に依頼することが多いですが、不動産鑑定士に依頼することでより適正な金額を算出しやすいため、厳密な不動産価値を知りたい人におすすめです。

料金は有料で高額

不動産の評価額によって費用は異なりますが、不動産鑑定士に査定を依頼すると、不動産会社に頼むよりは高額になることは理解しておきましょう。不動産会社による査定は一部有料の場合もありますが、基本的には無料です。

対して不動産鑑定士は、調査費用として数万円から数十万円程度かかることも少なくありません。不動産評価額が高いほど費用も高くなり、例えば戸建ての家で評価額が1,000~5,000万円程度とされた場合の費用は、30~50万円程度です。

公的機関に提出できる資料となる

高額な費用がかかってしまう不動産鑑定士による査定ですが、調査が厳密であるため、査定結果の信頼度は高いです。そのため、査定結果を公的機関に提出する際に有効で、信頼度の高さから効果的に働くことも少なくありません。

信頼性のある査定結果が必要だったり、公的な期間に提出するために不動産評価額を調べたりしなければならない場合は、不動産鑑定士に依頼すれば、その後の手続きもスムーズに進めやすいでしょう。

財産分与時などに有効

査定結果の厳密性が必要なシーンで代表的なものとしては、財産分与が挙げられます。相続や離婚、その他の理由で財産分与が必要な場合は、査定を行って厳密に価値を測ったうえで、それぞれの取り分に分けていきます。

しかし、査定結果は変動性が高いものであるため、不動産会社による査定結果では納得せずに、別の業者でやり直しを求めるということも少なくありません。複数業者を利用するとそれぞれで査定結果が異なり、結局どの価値を信用するのか迷うということもあるでしょう。

一方、不動産鑑定士による査定なら、明確な基準によって不動産評価額を算出できるため、それぞれが納得できる落としどころをつけやすいです。財産分与でのトラブルを避けるためにも、不動産鑑定士に信頼性の高い査定結果を出してもらうことはおすすめです。

ステップ4:現地調査をしてもらう

さて、査定依頼が完了したら訪問査定を選択した場合、不動産会社の担当者と電話やメールで日程を調整して直接、現地調査をしてもらいます。
その際に、どのようなポイントが評価されているか、その要素をどのように計算して査定額が算出されているのかを理解しておきましょう。

【査定でどこを見る?】査定の評価ポイント

不動産会社は現地調査の際、次のようなポイントを見て査定額を算出していきます。

チェック部分詳細
敷地形状形状、大きさ、壁の有無など
敷地境界隣地との境界、境界標の有無など
敷地内状況物置、境界堀、樹木、井戸など
接道幅員接道の長さ、前面道路の幅員など
近隣関係周辺の建物、越境の有無、高圧線の存在など
ライフライン上下水道、ガス、浄化槽など
建物状況綺麗さ、日当たり、増改築、建物の傾きなど
管理状況整理整頓、設備の破損、修繕の状況など
使用状況居住中か空き家か、賃貸入京、駐車場の利用など
騒音臭気騒音、臭い、揺れはないか

不動産会社に訪問査定してもらえれば、このような細かい要素を見たうえで査定額を教えてもらえます。

家の査定額を算出する3つの計算方法

査定額を決定する要素は複数ありますが、実際にどのような計算がなされているのか、気になる人は多いでしょう。実は査定額を算出する方法は3つあり、それぞれで参考にするポイントが異なります。

  • 取引事例法
  • 原価法
  • 収益還元法

どの方法を用いるかは、不動産の種類や状態などによって変わります。

取引事例法:条件が似ている事例から算出

実際の売買取引の事例を参考にして、条件が似ているケースから不動産価値を算出する方法が「取引事例法」です。参考にするポイントは、売却の時期や間取り、面積や設備の違いから、立地条件や地域性の違いなどさまざまです。

不動産取引は、ケースバイケースで金額が変わるため、明確にいくらと計算することは難しいですが、いくつかの事例を参考にすることで、ある程度の相場価格は算出できます。ただし、取引事例法が使えるのは、該当不動産と似た条件の取引があることが条件です。

細かいポイントは計算で調整できるものの、参考にする事例が、あまりにも該当不動産と異なる場合は、計算ができません。そのため、取引事例が多い地域では利用しやすいですが、不動産取引が活発ではない場所では、取引事例法での計算は正確性が落ちやすいです。

原価法:築年数に応じて計算する

家の査定に使われる方法として「原価法」というやり方がありますが、この方法は経年劣化の部分も計算に組み込みます。原価法では、今ある物件を現在の物件で再取得した場合に、いくらかかるのかを考えて査定を行います。当時の物価と現在の物価は異なることも多いため、その差額が計算のポイントになるでしょう。

また、経年劣化した部分も考慮するため、該当不動産の再取得の費用から、減価償却費を差し引いたものが原価法での査定結果になります。減価償却費とは税制上の考え方で、家や住宅設備など、長期間使えるものを複数年に分けて経費計上するやり方で、計算式は以下の通りです。

建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

償却率は家の構造や設備によって決まっており、その値を参考にして計算します。原価法は、経年劣化する不動産が限定であるため、戸建てやマンションなどの建物には利用できますが、土地には適用できないため注意しましょう。

収益還元法:投資物件向けの算出方法

投資物件の価値を算出する際には、収益還元法を用います。これは「直接還元法」と「DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法」の2つがあり、DCF法のほうがより計算が複雑です。

直接還元法は、該当の不動産から得られる1年間の純利益を、周辺の類似した収益物件の利回りで割ることで計算します。純利益で計算するため、得られた収入から費用を差し引き、そのうえで計算しなければなりません。最後に100をかけることで、不動産の価格を算出できます。

DCF法では、該当の不動産が現在上げている収益だけでなく、将来的に上げられる収益や売却想定価格を考慮して計算します。複雑な計算になるため自分で行うことは難しく、不動産会社に任せて算出してもらうことが普通です。

直接還元法とDCF法は、それぞれ投資物件に用いる査定方法のため、居住用に使用している建物や土地の査定には使用しません。

ステップ5:不動産会社から査定結果を報告してもらう

現地調査が完了したら、不動産会社が現地調査の結果をもとに査定額を提示します。

査定当日に査定額やその額になった理由を教えてもらえるほか、後日査定結果をまとめた査定書を送付してくれます。

査定書の中には査定額の算出根拠や売り出す場合の販売戦略まで記載されています。

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査定結果に納得すれば本格的に売却活動を進めることもできますし、納得がいかなければ売却しないという判断をすることもできます。
このステップでのチェックポイントは以下の2つです。

  • 1社だけの査定結果を信じない
  • 営業マンの見極めを怠らない

1社だけの査定結果を信じない

不動産会社によって家の査定結果が違う場合もあり、同じ物件でも査定価格がが大きく異なることはよくあります。

不動産会社の中には、契約を得るために意図的に高い査定価格を出して、売り出した後に値下げの提案をする企業もいます。

1社にしか査定をしていなければ、その会社が出した査定価格が高いか低いか判断できず、相場とかけ離れた価格で売り出すことになりかねません。

そのため、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。各社が提示する査定額を比較でき、相場とかけ離れた額の提示をする会社を見分けることができるようになります。
それ以上に大切なことは、査定額だけで売却を依頼する会社を決めないことです。
査定額の提示を受ける際には、査定時の対応や質問に対する回答などを見ながら、その会社に売却を依頼していいかどうかを決めるとよいでしょう。

営業マンの見極めを怠らない

信頼できる不動産会社を見つけるだけでなく、よい営業マンを見つけることも重要です。

不動産会社はよくても、営業マンとの相性が悪いと、査定だけではなく売却活動がうまくいかないことも少なくありません。

場合によっては、査定額を低く見積もられてしまう可能性もあるため、相性のよさは重視しましょう。質問に対して的確な答えをくれるか、不動産の知識が十分にあるか、細かいことでも丁寧に対応してくれるかで、営業マンとの相性は測ることが大切です。もし相性が悪いと感じるなら、担当替えを願い出るか、別の不動産会社の利用を検討してもよいでしょう。

査定を依頼すべき会社の特徴について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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以上が査定の流れと各ステップでのチェックポイントとなります。

それぞれの手順に従って家の査定をはじめてみましょう。

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家査定に関するよくある質問

家の査定は匿名でできる?
ネットでの査定なら、個人情報を入力せずに査定ができます。物件の情報を入力するだけで査定をしてもらえるため、査定後に不動産会社からしつこく営業の連絡が来るという心配もありません。対して訪問査定では、個人情報を不動産会社に伝えなければならないため、匿名で行うならネットで行える机上査定がおすすめです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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離婚した場合家は売るべき?
離婚したからといって、家を売却すべきというわけではなく、当人同士の取り決めに従って構いません。財産分与の際には、一方がそのまま住み続けるか売却して現金で財産を分与するという2つの方法が考えられます。財産分与がスムーズに決まり、不動産がどちらかの持ち分になるなら、そのまま住み続けてもよいでしょう。もちろん、不動産を受け取ったのちに売却することも可能です。どちらが不動産を取得するか揉める場合は、売却して現金にしてから取り分を決めることが一般的です。
なお、離婚という売却理由は、買主にとってはネガティブに聞こえますが、そのまま伝える必要はなく、仕事の都合で離れる、両親と一緒に暮らすなどと伝えることで、マイナスイメージをつけずに売却できます。
大手不動産会社と地元の不動産会社どっちの方がいい?
不動産会社は、全国で営業している大手企業、地域に密着した地元の不動産会社等に分けることができます。家の査定は大手不動産会社に依頼すればよいかというとそういうわけでもなく、それぞれ以下のような特徴をもっています。
不動産会社の種類メリットデメリット
大手不動産会社・対応しているエリアが広い
・サービスが充実している
・地域についての情報に詳しくないこともある
地元の不動産会社・該当地域に詳しい
・地域に合わせた売却方法を提案してくれることがある
・信頼できるか判断が難しい
・大手のほうが好条件で売却できることもある

それぞれメリットとデメリットがあるため、自分が求める売却スタイルに合わせて選ぶことが大切です。どちらにしようか悩んでいる場合は、両方で査定を出してもらい、条件を比較して決めてもよいでしょう。また、家の売却を検討している方はこちらの記事が参考になります。

査定前にリフォームはした方がいい?
査定価格を上げるために査定前にリフォームする方もいますが、オススメできません。リフォームにかけた費用より高く売れることはめったにないからです。一方で、費用をかけずに部屋の印象を良くするのはやるべきです。
例えば片付けや掃除をして部屋を清潔にしておくことが大切です。部屋が掃除されていないと悪い印象を与えてしまい、マイナス査定につながることも少なくありません。
そのため、目に付きやすい玄関やリビング、水回りはは念入りに掃除をしておきましょう。特に、水回りは経年劣化が見られやすい部分のため、きれいにしておくことが大切です。
査定前にどこを掃除すべきか詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。
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専門家

監修者から一言

特に家の売却の経験が浅いという方にとって、家の査定先を1社だけに絞って売却活動を進めるのは危険です。基本的には複数の不動産会社に査定を依頼して、提示された査定額を比較検討すべきですが、1社1社不動産会社を探していくのは非常に大変ですし、よい不動産会社を見つけるのは簡単なことではありません。