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転勤の際に購入した家はどうするか|状況別に4つの選択肢を解説

持ち家を購入したものの、すぐに転勤になってしまい、生活拠点が変わることもあります。購入したばかりの家だと手放すのももったいなく、かといってそのまま放置しておくわけにもいかず、いつ戻れるか分からないという不安のなか選択を迫られます。

会社の事情で転勤が避けられない場合は、持ち家はどのように扱うべきか、選択肢別の特徴を知り、適切な対応策を考えましょう。

転勤になった時の持ち家対策4つの選択肢

もしも持ち家があるのに転勤になってしまった場合は、次の4つの選択肢があります。

  • 家を賃貸に出す
  • 空き家にしておく
  • 家を売却する
  • 単身赴任にして家族はそのまま住む

状況や転勤の期間によってどれがよいかは異なるため、それぞれの特徴を知っておきましょう。

家を賃貸に出す

転勤をしても、一定期間ののちに確実に戻ってこられるなら、期限付きで賃貸に出すという方法があります。通常賃貸契約では正当な事由がない限り自動更新となり、借主が出ていくまでそれは続きますが、定期借家契約をするなら限定的に貸し出しが可能です。

定期借家契約では、契約時にいつまで住むかを決めることができ、1年未満で貸すこともできます。定めた期間を満了した後は、基本的に退居することになっており、戻ってきた時に継続してその家に住み続けることができます。

もし転勤の期間が予定していたより伸びてしまった場合でも、借主との合意があるなら期間の延長も可能であり、期間が長くなる分には柔軟に対応可能です。ただし、短期間で住みたいという人が現れる確率は、通常の賃貸よりも低いため、1年未満という期間では借主を見つけることは難しいでしょう。

そのため、賃貸に出すなら3年程度を想定することがおすすめであり、3年前後で戻ってくる予定があるなら、定期借家契約で賃貸利用してもよいといえます。

空き家にしておく

転勤が短期間で、すぐに戻ってこられるなら少しの間だけ空き家にしておいても構いません。1年未満で戻ってこられるなら無理に活用方法を考える必要はなく、すぐに元の家に帰れるという安心感もあるでしょう。

ある程度期間が長くなるなら空き家委託管理を利用し、業者に管理してもらうことも出来ます。費用は多少かかるものの、家を空けている間の劣化を防ぐことができ、かつ知らない人に自宅に住まわせることもせずに済むというメリットもあります。

1年程度なら固定資産税の支払いを考えても、それほど大きな支出にはならないため、短期間なら何もしないという選択肢もあることを覚えておきましょう。

家を売却する

転勤から戻ってこられる時期が明確ではなかったり、5年から10年など長期間になる場合は、売却を考えても構いません。早いうちに売却するなら価値も下がっておらず、好条件で売れることも可能です。

万が一転勤からの戻りが早くなったとしても、売却した資金を元手に部屋を借りたり、新しく家を購入したりすることもできます。売却するならできるだけ早いほうがよく、築年数もそれほど経っていないほうが好条件で売りやすいです。

0年以内ならある程度よい条件で売却できますが、これを超えていても売れないわけではありません。戻ってくる期間が不明瞭な場合は、思い切って家を手放し、今後の資金を蓄えておくことも選択肢のひとつです。

単身赴任にして家族はそのまま住む

家族がいて生活拠点を移すことが難しいなら、家族にはそのまま住み続けてもらい、自分だけ単身赴任をするという方法もあります。子どもの通学やパートナーの仕事の問題など、生活拠点が移しづらいなら、無理に家を手放す必要はないでしょう。

家族が住んでいることで気軽に帰って来やすく、かつ家の管理もしてもらえるため、空き家にするよりも劣化は抑えられます。手放すことだけが選択肢ではないため、単身赴任の可能性も考慮しておくことが大切です。

持ち家を賃貸に出すメリット / デメリット

実際にそれぞれの選択肢でどのようなメリットやデメリットがあるのか、詳細に知っておくことが大切です。賃貸に出す場合は複数のメリットがありますが、一部デメリットもあるため注意しなければなりません。賃貸利用を考えている場合は、両方を考えた上で本当にその選択でよいかよく考える必要があります。

メリット:期間限定なら戻りやすい

定期借家契約を結ぶなら、期間満了で家を明け渡してもらえるため、簡単に家に戻ることができます。定期借家契約は延長も可能ですが、双方の合意がないと成立しないため、貸主が拒むなら期間満了を持って退居してもらえます。

戻ってくる期間が分かっているなら貸しやすく、かつ使っていない間も家賃収入が得られるため、金銭的なメリットも得られるでしょう。

メリット:家の劣化を防ぐことができる

誰かが家に住んでいることで管理を任せることができ、劣化を防げるのもメリットのひとつです。家は使っていないと劣化スピードが速く、たった数年でも激しく痛んでしまうことがあります。賃貸利用するなら入居者がいる間は部屋の劣化スピードを下げられるため、資産価値の大幅な減少を避けられます。

もちろん、誰かが住むことでも劣化はしますが、誰も住まない場合と比較すると、居住者がいるほうが圧倒的に劣化スピードは遅いです。

空き家管理の委託でも劣化は防げますが、賃貸利用したほうが家賃収入もあって費用が出るどころか利益が出るため、金銭的にも家を守るためにもおすすめでしょう。

デメリット:住宅ローン違反の可能性もある

住宅ローンを組んで家を購入している場合は、ローン契約違反となる可能性もあるため注意しなければなりません。そもそも住宅ローンは居住用で利用することを前提としているため、賃貸にすると事業利用と判断されて、契約区分から外れてしまうことがあります。

ただし、期間限定での賃貸利用なら、そのまま住宅ローンを継続できる場合があるため、一度銀行に相談してみることをおすすめします。仮に住宅ローンに違反する場合でも、事業用ローンに切り替えることで、融資は受け続けることができます。

事業用ローンは住宅ローンより金利が高いため、この点には注意しなければなりません。ローン契約の面ではデメリットがありますが、相談した結果ローン契約を継続できたり、そもそもローンを組んでいない、またはすでに完済している場合には、ローンに関するデメリットは考慮する必要はありません。

空き家にしておくメリット / デメリット

住宅を空き家にすることにはネガティブな印象を持つ人が多く、実際にデメリットもあります。しかし、メリットも少なからずあることは覚えておきましょう。両方を比較した上で、デメリットがないと感じたなら、空き家にしておいても問題ありません。

メリット:帰りたくなったらすぐに帰れる

空き家にしておくと、帰りたい時にすぐに帰ることができ、安心できる場所でくつろげるのは大きなメリットです。家族がいる場合でも一緒に一時的に住居を移して、別荘のように使うことも可能です。

すぐに戻れる環境があるというのは安心感があるため、短期間の転勤なら、空き家のままでもメリットはあるでしょう。

デメリット:住んでいなくても税金の支払いが必要

固定資産税は居住の有無に関係なく課税され、空き家でも同様にかかります。住んでいない期間も税金の支払いは必要であり、期間が長くなるほどこのデメリットは大きくなります。固定資産税は1年に一度の支払いですが、数年分になると使っていない家のために費用を支払うのはもったいなく感じます。

また、あまりに空き家状態が続き、劣化が激しくなると、特定空き家に認定されて固定資産税の軽減措置を解消される可能性があります。金銭的なデメリットは空き家にする期間に比例して大きくなるため、長期間家を空けておくのはおすすめできません。

空き家状態が続くと家の劣化も速いため、劣化分の資産減少も考慮すると、金銭的なデメリットはさらに大きくなるでしょう。

持ち家を売却するメリット / デメリット

転勤が長期間化して戻ってこられる見込みが薄いなら、持ち家を売却することもおすすめです。持ち家の売却も他の選択肢と同様にメリットとデメリットがあります。状況次第ではデメリットが多くなることもあるため、注意しなければなりません。

メリット:資金の余裕ができる

持ち家の売却によるメリットは金銭面に強く働き、資金に余裕を持ちやすいことが挙げられます。売却価格に応じた資金が手元に入ることはもちろん、不動産を手放すことで固定資産税の支払いも不要です。また、家の管理が不要となるため、管理にかける費用や時間的コストも節約できるでしょう。

新しい家だと売るのはもったいなく感じますが、築年数が浅いほど高値で売りやすいことも事実です。早めに売却をするなら資金的メリットは大きくなり、転勤先での家の購入や賃貸などの選択肢が広がることも、売却のメリットといえます。

デメリット:売ることで損失が出ることもある

高値で売れるなら問題はありませんが、想定以上に安くなってしまった時は、損失という金銭的なデメリットがあります。住宅の売却は難しく、理想的な価格で売れないことも少なくありません。たとえ新築で購入した家で住んで間もない場合でも、中古物件となるため購入価格と同額では売却できない可能性は高いです。

家は誰かが住んだ瞬間から中古住宅となり、この時点で大きく価値が下がります。そのため、売却しても住宅ローンが完済できず、ローンの支払いだけが残ってしまう可能性もあります。

デメリットを軽減するためには、損失が出る可能性も考慮して早めに手放すか、売却方法を工夫して少しでも高く売る努力をすることが必要ですが、高値はで売るには時間的制約も考慮する必要があります。

デメリット:売却の手間がかかる

住宅の売却には手間がかかりやすく、3~6カ月程度かかることも少なくありません。そのため、急な転勤の場合は売却活動を十分に行えず、悪い条件で売り急がなければならないこともあるでしょう。

不動産会社に買い取ってもらうならすぐにでも売却は可能ですが、通常の不動産取引よりも売却価格は安くなってしまい、損失の出可能性が高くなります。

少しでも高く売ろうと通常の売却方法を取ると、転勤までに売れずに空き家になってしまうというリスクもあります。転勤までに時間があるなら問題ありませんが、タイミング次第では売却活動そのものが難しくなることは理解しておきましょう。

単身赴任を選んだ時のメリット / デメリット

住宅の活用方法を無理に考えず、住んでいる人がいるなら単身赴任を選ぶこともおすすめです。単身赴任ではメリットが多いですが、一部のデメリットが重たくのししかることもあるため、選択する際には注意しなければなりません。

メリット:住宅の補助が出る場合もある

会社によって取り決めは異なりますが、単身赴任だと住宅補助が出て、給料が上がることもあります。また、持ち家に対して補助が出ている場合は、単身赴任をしても補助は継続となったり、持ち家と赴任先の両方に対して補助が出ることもあります。

会社によって規定が違うため、住宅補助の有無を確認して、補助があるならメリットは大きいです。

メリット:家族の生活環境を変えなくて済む

単身赴任なら生活環境が変わるのは自分だけで済むため、家族にはこれまでと同じ生活を送ってもらえます。生活環境の変化はストレスになりやすく、かつ出費も増えるため、そのまま住めるなら無理に生活拠点を動かす必要もありません。

家族それぞれの生活環境を守れるため、子どもがいて学校に通っていたり、パートナーが働いていたりするなら、単身赴任を選ぶメリットは大きいでしょう。

デメリット:生活費の負担が増える

持ち家と単身赴任先の両方で生活費がかかるため、出費が増えやすいことはデメリットです。特に住宅補助が出ない場合は赴任先での生活費は全額自己負担となり、より重い負担がかかるでしょう。単身でなら安い家に住むことは可能ですが、それでも月に数万円程度の出費が増えることは確かです。

会社からの補助や何らかの手当が出ない限り解消されないデメリットのため、勤め先からのサポートによってデメリットとなるかどうかが変わります。

家の扱いに悩んでいるならまずは一括査定サイトを利用

転勤によって家をどのように扱うべきか悩んでいるなら、一括査定サイトを利用し、一度持ち家の価値を調べてみることをおすすめします。資産価値が高いなら売却も視野に入れ、賃貸に出すことも考えるなど、選択肢の幅は広がります。

また、価値が低いとなった時でも、一時的に空き家にするか、単身赴任で家族には住み続けてもらうかで対処はできます。実際に売るかどうかは別にして、査定結果で家の価値を知っておくと、どの選択肢を選ぶべきかが判断しやすいです。

イエウールは一度に最大6社の査定結果を比較でき、登録しているのも優良業者ばかりのため信頼できます。信頼できる不動産会社を見つけ、転勤の事情を話して持ち家をどうすべきか相談すると、自分では考えてもいなかったよりよい選択肢を提案してもらえる可能性もあります。

参考:イエウール

転勤の期間に応じて最適な選択をしよう

転勤になった場合に持ち家をどのように扱うかは、転勤の期間によって変わります。ごく短期間なら空き家でも構わず、数年単位なら賃貸に出したり、単身赴任をしたりすることがおすすめです。

期間が未定なら売却という選択肢も出てくるため、いつまでの転勤になるかを確認して、期間に合った対策を考えましょう。