リバースモーゲージはマンションに適用されにくい!適用条件と対策

現在マンションにお住いの方で、老後の生活を充実させるために住宅を担保にしてお金を借りられる「リバースモーゲージ」を考えている方もいることでしょう。
しかし、通常は一戸建てに住んでいる方が利用する印象が強いリバースモーゲージ。マンションでも使うことは出来ますが、実際のところ適用されにくいと言えます。

それでは、どのサービスならマンションでもリバースモーゲージを利用できるか・どのような条件を満たせば適用されるのかを中心にご説明していきます。
また、もし条件を満たさずリバースモーゲージが使えない場合にはどのように老後資金を獲得していくのか、も合わせて確認していきましょう!

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「リバースモーゲージ」とは

住宅を担保にして、住み続けながら金融機関から融資を受けられる仕組みの主にシニア層を対象としたローン制度のことです。

「リバース」=逆、「モーゲージ」=抵当で、直訳すると「逆抵当」の意味を表します。通常のローンでは最初に受けた融資額を毎月返済して減らしていく一方、リバースモーゲージでは毎月借入をして融資額が増えていきます。借入限度額は担保にした物件の「担保評価額」をもとに決められ、契約終了時点で担保とした物件を売却して一括返済します。

なお借入限度額は、一戸建ての場合担保評価額の約70%ほどですが、マンションの場合約50%程度になります。

※いまいちど、「リバースモーゲージ」の詳しい仕組みやメリット・デメリットに関して確認したい場合はこちらの記事をご確認ください。

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マンションでも利用できるリバースモーゲージはわずか3種類

数ある金融機関がリバースモーゲージのサービスを取り扱っていますが、マンションにも適用できる主なリバースモーゲージはわずか3種類しかありません。
すべて金融機関が提供しているサービスで、みずほ銀行・東京スター銀行・群馬銀行が取り扱っています。
それぞれのサービスがどのような条件で利用できるかを以下の比較表をもとに確認していきましょう。(※2020年3月時点)

みずほ銀行東京スター銀行群馬銀行
サービス名みずほプライムエイジ充実人生夢のつづき
対象地域一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)一都三県+大阪市・京都市・神戸市東京都・群馬県栃木県・埼玉県・千葉県・神奈川県・長野県
(※群馬銀行の営業エリア)
対象年齢満55歳以上利払いあり型:55歳以上(配偶者は50才以上)
利払いなし型:70歳以上(配偶者年齢も70歳以上)
満60歳以上(融資期限は満86歳未満まで)
利用可能額フリー口:4000万円
目的口:1億円
500万円以上1億円以内(10万円単位)100万円以上1億円以内
(自宅の担保評価額の50%以内)
相続人同意必要(推定相続人全員の承諾書が必要)不要不要
金利フリー口:3.475%
目的口:2.975%
3.0%3.475%(変動金利)
物件の条件以下の①・②・③の条件全てを満たすマンション
借主の年齢が100歳の時点で、築45年以内
②専有面積が50㎡以上
③担保評価額が250万円/坪かつ総額5000万円
担保評価額が3000万円以上
+その他の条件に関しては問い合わせ
各条件に関しては問い合わせ
資金の用途フリー口:自由※1
目的口:自由(資金使途があらかじめ確認できること※2)※1 自営業などの事業資金・投資商品の購入資金などは対象外
※2 有料老人ホームへの入居保証金・自宅の増築・改装費用など
自由※1
※1 自営業などの事業資金・投資商品の購入資金などは対象外
自由※1
※1 自営業などの事業資金・投資商品の購入資金などは対象外
備考年齢の上限なし
必要な時に借り入れ可能
利払いあり型の場合、年収条件あり(年収120万円以上)
月々の返済は利息のみ配偶者への契約の引継ぎが可能
毎年マンションの評価額の再評価
群馬銀行での年金振込・遺言信託の利用が必要
月々の返済は利息のみ
配偶者への契約の引継ぎが可能
3年ごとに評価額の再評価
売却額が借金を下回った場合も追加返済の必要なし
こんな人におすすめ!

  • みずほ銀行
    • 一都三県にお住まいの方
  • 東京スター銀行
    • 大阪・京都・神戸にお住まいの方
  • 群馬銀行
    • 群馬・栃木・長野にお住いの方で、満60歳以上の方

【参考】リバースモーゲージがマンションに適用されにくいのはなぜか?

不動産市場からみてもマンションの需要が低いわけでもないのにも関わらず、リバースモーゲージを取り扱う金融機関によっては、対象物件を一戸建てに限定しマンションは適用外になることも少なくありません。

マンションがリバースモーゲージで適用されにくい最大の理由は、リバースモーゲージを利用する際の担保となる物件の評価額は土地の価値を中心に算出されることです。なぜなら、一戸建てでもマンションでも土地の方が建物と比べて、長期間住むことによる劣化が少なく資産価値が維持されやすいため、担保上の価値も下がりにくいためです。

マンションによって比率はすこしずつ異なりますが、一戸建ては土地と建物の資産価値の割合が8:2であるのに対し、マンションは4:6と土地の資産価値が低く、一戸建てに比べて建物に対して土地の資産価値の割合が小さいマンションはリバースモーゲージが適用されにくいです。そのため、どんなに物件全体としての価格は高くてもリバースモーゲージにおける不動産の担保評価額としては低くなる傾向にあります。

また、マンションの場合土地を単独で所有しているわけではなく、居住者同士で共有しているため一戸建てと異なり勝手に解体して更地にしたり建て替えたりできません。
そのため、リバースモーゲージの融資元である金融機関にとって、不動産を自由に活用することができないという状態になり、一戸建てに比べて融資をするメリットが少なくなります。

つまり、土地の担保価値が低いこと・金融機関にとってメリットが少ないことからリバースモーゲージがマンションには適用されにくいといえます。

マンションでリバースモーゲージを利用するときのリスク

現在お住いのマンションがリバースモーゲージを利用できると判断できた場合、利用する前にリスクを確認しておきましょう。
リバースモーゲージを利用する際の、マンション特有のリスクをご紹介していきます。

建物の経年劣化に伴う評価額の下落リスク

土地部分の資産価値は何十年たとうと価値は下がりにくいですが、建物部分は年数が経過すればするほど資産価値は落ちていきます。

下図は中古マンションの築年帯別の平均価格を表したグラフです。これを見ると築15年超のマンションが大幅に価格が下がり、築30年以降は価格が横ばいになっていることが分かります。
中古マンション価格と築年数の関係
つまり、マンションに住みながらリバースモーゲージを行う場合、借入による融資額(=借金額)は増加する一方、資産価値は年々下がり続けるという状態に間違いなくなります。

マンションの建物価値は築47年時点でほぼゼロになる計算であるため、例えば70歳で築15年のマンションに住んでいる状態でリバースモーゲージの利用を開始した場合、ちょうどそれ以降から資産価値が下がり、担保評価額が下がっていきます。

そして、金融機関によって頻度は異なりますが、毎年もしくは3年に一度の頻度でマンションの担保評価額は再評価されるため、下がった分の追加担保が必要になったり契約期間が短縮したりするリスクがあります。
そのため、契約時点での担保評価が約4000万だとしても限度の約5割(=2000万)の借り入れをしてしまうと、80代~90代になってマンションの築年数も40年ほどになった頃に急に融資が止まり、借金返済に追われる恐れもあります。

東京オリンピック後に都内のマンション価格が下落するリスク

2020年に控える東京オリンピック後に都内のマンション(特に中央区晴海エリア)を中心に価格が下落するリスクがあります。
現在のところ全国的に価格が下落する要因は発見されていませんが、リバースモーゲージの適用対象となるような高い評価額のマンションは都内に集中しているため無関係とはいえないでしょう。

オリンピックの終了後、使用していた選手村はリフォーム工事を行い、2022年以降をめどに全23棟約5000戸強のマンションが売りに出されることが予定されています。その前に先行予約販売も始まることでしょう。リフォーム費用が上乗せされるとはいえ、もともと選手村用に周辺相場の1/10ほどの坪単価で売却されているため、マンションとして売り出される際は周辺よりも約1000万円弱は安い価格で売却されると予想されています。

実際にそのような事態になると膨大な戸数の格安マンションが市場に出回るため、価格競争が行われ結果としてリバースモーゲージの適用対象の都内マンションの評価額が下がることが想定できます。

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このように、豊かな老後生活を送るためのリバースモーゲージが、長期間生きることで苦しい老後生活にするきっかけになってしまう可能性もあるのです。
現在のマンションがリバースモーゲージの適用条件を満たしていたとしても、契約を結ぶ前に一度将来のリスクのことを考える時間を設けましょう。

マンションでリバースモーゲージを利用しない場合に行う対策

マンションの適用条件を確認して、現在住んでいるマンションではリバースモーゲージが利用できなさそうということが判断出来た場合や条件を満たしていてもリスクを考えてリバースモーゲージを利用しないという判断をした場合、リバースモーゲージ以外の方法で老後資金を調達する必要があります。
様々な方法がありますが、現実的かつ多くの資金を調達できるのは以下の2つのいずれかの方法だといえます。

  • リースバック
  • マンションの売却

それぞれ確認していきましょう。

リースバック

リースバック」とは、不動産を専門の不動産会社に売却して、買主である売却先の不動産会社に対してリース料金(家賃)を毎月支払うことで、引き続き不動産を利用する制度のことです。
自宅を利用し、自宅に住みながら資金調達をするという点においてはリバースモーゲージと共通していますが、物件の所有権が移るという点が大きく異なる点です。

代表的なサービスはハウスドゥ!が行っている「ハウス・リースバック」というサービスです。ハウス・リースバックはハウスドゥの登録商法となっているため名称は使用できませんが、ほとんどの不動産会社で同じような内容の制度を利用することが出来ます。

メリット

リースバックの最大のメリットは期間を定めず住み続けることが出来る点です。契約期間が定められているリバースモーゲージと比べて、将来計画が立てずらいシニア層にとって使いやすい仕組みだといえます。

また、周囲の環境変化への対応が難しいシニア層にとっては、引っ越しの必要がないという点も大きなメリットになるでしょう。そして、資金面では物件の所有権が自分ではないため固定資産税の納税義務がなくなるというメリットもあります。

デメリット

一方で、リースバックも目をつぶれないデメリットもいくつか存在します。

通常の売却と比較して、売却価格が周辺相場よりも安くなってしまう傾向にあります。また、毎月のリース料が周辺の家賃相場よりも高くなる傾向にあります。
制度によって異なりますが、年間のリース料は売却価格の8~10%が相場と言われています。

また、所有権を自分に戻したいと思った場合はリースバックを行ってから6ヶ月以上経過してからであれば買い戻せますが、その際当初の売却価格より高く約120%ほどの費用が必要になるため、慎重に判断することが重要です。

マンションの売却

リースバックのように住み続けるのではなく、自宅マンションを売却することによって資金調達のタイミングで住居を失い、得た資金を元に新居を探すという方法があります。

現在お住いのマンションにある程度の愛着があるとすれば、住環境を変えるという決断は勇気がいるものになるかもしれませんが、資金面から考えても老後の自由資金を手にしやすく・リバースモーゲージやリースバックでは必要な契約後の心配が少ない方法だと言えます。
また、これまで住んでいたマンションから物件種を変えて一戸建てに住む場合は資産価値も大きく下がりにくく、子や孫世代に資産として残すことも出来ます。

マンションの売却を検討するのであれば、まずは査定依頼をして「自分のマンションがいくらで売れるのか」を確認することをおすすめします。
現在に至るまで長期間住んでいたマンションであれば、おのずと築年数も経過しているはずです。特に、築20年超の築年数が古いマンションは新築購入時の1/8ほどまで資産価値が下がっている可能性が高いです。

現在はネットで査定依頼をすることが主流で、複数の不動産会社に無料で査定依頼が出来る「不動産一括査定サイト」を利用すると正確な査定結果が出やすいです。

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※マンションから一戸建てへの物件種を変える住み替えをご検討されている方は以下の記事をご覧ください。

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