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古い家は売却できる?上手に処分する方法や注意点を徹底解説!

「親が住んでいた古い家を相続したが、管理に困っている」という人は多いと思います。
古い家を放置し続けると経済的な負担や精神的ストレスもかかります。

一方で「古いから売れないのでは?」と家の処分を諦めている人もいるのではないでしょうか。

しかし、古い家でも工夫すれば買い手や貸し手を見つけることができます。

また、リフォームや建て替えをして住み続けることもできます。

そこで今回は古い家の処分方法を詳しく解説していきます。

築40年以上経った「古い家」に価値はある?

古い家の処分方法を紹介する前に、古い家の価値を知っておきましょう。

リナビス
古い家でも価値があるのかな?

家の価値は建物の寿命と経過した年数、新築時の価格はいくらか、という数字を使い算出します。

家の価値は耐用年数が基準になる

家の価値を決める際の基準となる家の寿命は国税庁が定めている耐用年数を用います。

耐用年数とは税法上定めた家の価値がある期間のことで、以下のように家の構造によって定められています。

構造耐用年数
木造22年
鉄骨鉄筋コンクリート47年
れんが造・石造・ブロック造のもの38年

※参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数(建物/建物附属設備)

平たく言えば、耐用年数が22年の家だと、11年で価値が半分、22年で価値がゼロになるというわけです。

つまり、耐用年数を過ぎている家を売る時は、家の価格はつかず土地の売却価格だけで取引されることが一般的です。

耐用年数が過ぎた古家でも売れる

基本的に「耐用年数を過ぎた家は売却時に値段がつかない」とお伝えしましたが、古い家が売れないわけではありません。

むしろ、近年は古い家の流通量は増えています。

東日本不動産流通機構の調査によれば、築30年以上の住宅の流通量は1992年∼2002年で僅か6%でしたが、2008年~2013年には24%と流通量が4倍に増えています。

築年数別の流通量

参照:中古住宅流通促進 中古住宅流通促進・活用に関する研究会

近年は古い家を安く購入し、リフォームする買主が増えていることが背景にあり、この傾向は今後も続くと予想されています。

リナビス
古い家でも売れるんだね!

1981年以前の家を売るのは難しい

しかし、売れない古家があるのも事実です。

リナビス
どんな家は売れないの?

売れない家の特徴としては、安全性、特に耐震性に問題があります。

安全性を満たしているかは、建築基準法によって定められていますが、その中でも重要なのが耐震基準です。この耐震基準は1981年に大きな変更がなされました。

1981年以前は「震度5までの揺れに耐える住宅の強度」を基準にしていましたが、それ以降は「震度6~7の地震でもその建築物が倒壊しない」という基準で定められています。

そのため旧耐震基準で建てられた1981年以前の家は安全性に問題があると見なされ売却するのは難しいのです。

 

しかし、絶対に売れないというわけではありません。

旧耐震基準の家を売りたい場合は耐震診断を受け安全性に問題ないか確認するとよいでしょう。数万円の費用がかかりますが、ほとんどの自治体で補助金が出るのでお近くの役所窓口で確認してみましょう。

耐震診断で問題がない場合はもちろん、問題があっても耐震補強をすれば売ることができます。

古い家の処分方法3選

古い家を処分したいなら「売却」「賃貸」「自分で住む」の3つの選択肢があります。

処分方法詳細処分のしやすさ
売却古家付き土地で売る★★
更地で売る★★★
不動産会社に買い取ってもらう★★
賃貸賃貸に出す
自分で住むリフォームして住む★★
建て替えて住む

次の章からはそれぞれの処分方法の特徴やメリット・デメリットを紹介していきますので、古い家をどの方法で処分するか検討していきましょう。

まずは、売却を検討しよう

古い家を所有し続けると、固定資産税が毎年かかるだけでなく定期的なメンテナンスをしない限りますます劣化が進み、近隣住民からの苦情にもつながります。

そのため、古い家を処分したいと思ったら新たに住んでくれる人に売却する、という方法が最も一般的です。

古い家を売却する3つの方法

古い家の売却方法は、古家が建っているまま売却する「古家付きの土地」として売るか古家を解体して「更地」として売るか、不動産会社に買い取ってもらうという3つの方法があります。

古家付きの土地として売却する

この売却方法の最大のメリットは手間が少ないことです。リフォーム費用や解体工事中の近隣住民とのトラブルといった心配はありません。

測量作業も買主が負担する形での取引では売却までに売主がしなければいけないことは特になく、決めることも販売価格くらいです。

最大のデメリットは売却価格が比較的安くなってしまう点です。もし売却後にリフォーム、解体をするなら費用やリスクは全て買主が負担するためその分価格が安くなってしまいます。

以下に古家付きの土地として売却する場合のメリットとデメリットをまとめておきます。

メリット

  • 解体の手間や解体費用を省ける
  • 売却成立までの古家管理が不要
  • 買い手が「リフォーム」か「解体」するかを選べる

デメリット

  • 売却価格が安くなる
  • 老朽化が進行している家は売れにくい
  • 瑕疵担保責任を問われる可能性がある

更地として売却する

更地で販売する最大のメリットは、買主が検討・購入しやすくなる点です。

特に、建て替えを検討している買主にとっては、更地だと土地の全景が見やすく、敷地の広さや日当たりなどが容易に確認でき、そこに自分の家を建てるイメ―ジがしやすいです。

また、古家が建っている状態よりも見た目が良くなり、購入者の土地に対する印象を良くなります。他の販売方法と比較しても早く、高く売却しやすいのが特徴です。

 

ただし、更地で販売を行う場合は解体費用を先に支払う必要があります。およそ100万円以上の出費がかかり、その費用を売却でお金を得る前に支払わなければなりません。

また、販売が1月1日をまたいで行われる場合、固定資産税と都市計画税がそれぞれ最大6倍かかるため、税金負担も今まで以上にかかるので注意が必要です。

以下に古家付きの土地として売却する場合のメリットとデメリットをまとめておきます。

メリット

  • 新築を建てたい買主が購入しやすい
  • 売買契約締結までの間、古家の管理が不要
  • 古家に対する瑕疵担保責任を問われない

デメリット

  • 解体費用が必要する
  • 固定資産税が最大で6倍になる
  • 再建築できない可能性がある

解体費用について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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更地

不動産会社に買い取ってもらう

まずは不動産会社に買取の相談をしてみましょう。

リナビス
買取って何?

買取とは、不動産会社が直接あなたの家を買い取ることです。

買取

買取のメリットは、早く家を売れることです。

個人の買主を探して成約するまでには、募集をかけ、内件をしてもらい、価格交渉をするなど数か月∼長くて1年以上の期間がかかります。

一方、業者の買取であれば価格の面で交渉が成立すれば、即時契約も可能です。

不動産会社が家を買い取れば、業者がまるごと卸して、分譲して売るなり、家を全面リフォームして売るなり活用してもらます。

ただし、業者に買い取ってもらうと価格は安くなります。リフォームまたは解体費にかかる費用が差し引かれるためです。

そのため、高く売りたい人はまずは仲介で買い手を探しましょう。それでも買い手が見つからず何とか処分したいなら買取がオススメです。

メリット

  • 売却期間が短い
  • 買い手を見つける手間を省ける

デメリット

  • 売却費用が低くなる

買取について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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古家付きのまま売り出すのが正解

どの方法で売却しようか迷っているなら古家は解体せず、そのまま売り出した方がよいでしょう。

理由は次の2つあります。

1つ目の理由は、古家付きの方が売却のチャンスが広がるからです。古家を売るには多くの買い手に興味を持ってもらうことが大切です。

古家のまま売り出していれば売買契約後にでも更地にできる(更地渡し)ので「戸建てを買いたい層」と「更地を買いたい層」2つのグループから興味を持ってもらえます。

更地にするとアプローチできる層の選択肢を狭めてしまい、売却できるチャンスを自ら減らしてしまうことになります。

2つ目は古い家で売り出していれば税金の負担が減るからです。所有している土地には例外なく固定資産税がかかり、土地の名義人が毎年支払う義務があります。

更地の場合は建物付きの土地に比べ最大6倍の固定資産税を払わなければいけません。

例えば、家付きであれば毎年10万円で済んだ固定資産税が、更地にしたことで毎年60万円支払うことになります。

リナビス
税金の負担が跳ね上がるんだね!

更地にしてすぐ売却できれば良いですが、もし売れ残ってしまった場合6倍もの税金を毎年支払うのは負担が大きいでしょう。

更地にして万が一売れなかった場合のリスクを考慮しても、勝算がないうちに更地にして売り出すのは危険です。

古い家を更地にすべきか詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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所有し続けたいなら賃貸がオススメ

当分古い家に住む予定はないが、数年後に自宅に戻る可能性があるので手放したくない、という人には賃貸がオススメです。

賃貸にするメリットは、古家を所有したまま不労所得を得れることです。

賃貸経営は貸して終わりではなく、その後も物件の管理をし続けなければなりませんが、戸建てだとこの負担が少ないこともメリットです。集合住宅では、全戸の状態に注意を払いつつ共用部分の管理も必要なので、手間がかかります。

そのため、管理業務を業者に委託することも多くてコストがかかるので、実質の利益が減少します。戸建ての場合も業者に管理を委託することは可能ですが、一世帯のみにしか貸し出していないため、基本的には自分一人で十分管理が可能です。

管理といっても、家賃の回収や必要に応じたメンテナンスなどで、室内の管理は入居者自身が行うため介入は不要です。共用部分がないことから管理業務がほとんどなく、コストがかからない点も魅力といえるでしょう。

 

しかし、古い家を賃貸に出すならある程度リフォームが必要です。また、リフォームしたからといって必ず借り手が見つかるとは限りません。

そのため、賃貸を検討したい場合には一度不動産会社に相談してみましょう。

不動産会社に相談して古家の特徴を見てもらうことで、賃貸にすべきかそれとも売却すべきかが分かります。

信頼できる不動産会社を見つけるためには一括査定サイトを使って査定に出してみて、好条件を提示する業者に活用方法を相談してみるとよいでしょう。

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賃貸について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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買い手・借り手がいなければ住み続けよう

買い手や借り手が見つからない、でも空き家にしたくはない、という人は古い家にそのまま住み続けるように工夫しましょう。

しかし、古い家だと様々な設備が老朽化しており生活に支障ができることも多々あるでしょう。そのためリフォーム、もしくは建て替えの実施を検討しましょう。

基本構造に問題なければリフォームしよう

家の基本構造に問題がなく、耐震性能がしっかりした家であれば室内の見た目や設備をキレイにするリフォームがオススメです。

リフォームであれば、必要な箇所だけ工事ができるので工期を短く下図のように見た目をキレイできますし、建て替えに比べて費用も抑えられます。

キッチンリフォーム

リナビス
リフォームの相場いくら?

以下の表に主なリフォーム箇所別の費用をまとめましたので参考にしてください。

種類箇所リフォーム相場
内装壁紙(10㎡)1∼2万円
フローリング(6畳)7∼9万円
畳(1枚)5000~8000円
設備トイレ10~50万円
キッチン50~150万円
洗面所20〜50万円
浴室50〜150万円

費用の相場について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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家の基本構造に問題があるかを確認するには、素人では難しいため不動産会社に相談してみましょう。

基本構造に問題があれば建て替えが必要

古い家の耐震強度に問題があれば、古い家を解体し基礎部分から家を建築しなければいけません。

建て替えのメリットは、間取りや設備を一新できるため自分好みの家を建築できることです。

一方で工期が長く、費用もリフォームするより高くなってしまいます。

具体的には、建て替え工事は半年ほどかかり、費用は約2000万円程が相場です。更に解体費用や廃棄費用も掛かるので合計費用は3000万円近くかかるでしょう。

 

古い家を処分する際の注意点

古い家の処分を検討している多くの方が、今回が初めての機会でしょう。

家の処分は人生で何度もすることではないので、何に注意しなければいけないか知っている人は少ないと思います。

特に築年数が古い家を売るなら、注意しなければいけないことはたくさんあります。

そこでこの章では、特に注意しておきたいポイントを3つご紹介します。

新しい家を建てられない土地がある

一度更地にすると家が建てられない土地があります。

例えば、その地域が「市街化調整区域」だと要注意です。市街化調整区域とは町の景観を維持するために、建物の建築が制限されている地区のことです。

市街化調整区域で新築を建築できるのは、その家にこれまで暮らしていた家族に限定されるケースがあります。また古家の場合だと、法令上の規定で再建築ができないケースも結構あります。

例えば建築基準法で、幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していない土地には建物を再建築できないと定められています。

そのため、古家を売る場合や家を解体する場合は、再建築が可能な土地かを調べましょう。用途地域マップを利用すれば該当の築が市街化調整区域かどうか簡単に確認できます。

境界線を明確にしよう

家を売る場合、買主からは売却範囲の確認のため、境界確認書や確定測量図を求めらるのが一般的です。

境界をめぐるご近所トラブルは後を絶たず、買主が慎重になるのも無理はありません。

しかし、古い家の場合境界があいまいなまま放置されている可能性もあります。土地を測量して境界を決めるには、ある程度費用や隣地の協力も必要ですが、買い手を見つけるためには実施した方が良いでしょう。

確定測量について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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古い家は隣人が買ってくれる場合もある

古い家を売るときは、隣人に忘れずに声をかけましょう。

お隣さんは、家売却の中でも成約率が高いと言われています。「隣の土地は、倍出しても買え」という格言があるほど、隣地は使い勝手が良く、需要があるのです。

隣人であれば、単純に土地を広げたい、家を増築して二世帯住宅にしたいという場合もあります。さらにもしあなたの家が再建築できない家でも、隣人であれば、自分の土地を広げられるので全く問題ありません。

できれば、隣人への声かけは不動産会社の媒介契約前にし、不動産業者には価格査定や契約面にだけ携わってもらうように交渉しましょう。仲介手数料を少し抑えてくれるかもしれません。